MICKEY ROONEY

MICKEY   ROONEY


この写真はミッキー ルーニーが「エリック  ザ ヴァイキング」(89)と言う全くヒットしなかった映画にテイム ロビンズと一緒に出た時の写真ではないかと(うろ覚えなのですが)思われます。当時既に79歳だった伝説のスター,ミッキーは往年のボーイッシュな魅力は影失せ,現実に対して実に惨めな姿勢を見せてました。
「ハリウッド ブールヴァードを通る時,あまりの汚さ、猥雑さに胸が締め付けられてしまう。昔の恋人が娼婦に身をやつして,老いさらばえて,惨めな姿で目の前に出現したようなショックを受ける」
と吐き捨てるように言ってたのを昨日のように鮮やかに思い出します。彼自身も美しく歳を取ったとは言い難い容貌だったのも手伝って、何となく天に唾するように見えました。

それにしてもミッキーのキャリアの長いこと!
1920年にユーヨーク州ブルックリンにヴォードヴィル芸人の両親のもとに生まれ,2歳の時に舞台に這い出てきて以来の俳優生活です。本名はニニアン ジョセフ ユール ジュニアと言って父親のジョセフ ユールはスコットランドのグラスゴー出身,母親はアメリカ人ですと。

8回結婚,その最初がエヴァ ガードナー(42−23)と言う事実は有名ですが,考えるだけでもオドロキ!のカップルでした。最後はカントリー歌手のジャニス チェンバリンと78年から,現在別居中。

「少年の町」(38)ではスペンサー トレイシー扮する神父との共演で,見事な演技を見せてアカデミー特別賞を受賞。「緑園の天使」(44)では美少女だったエリザベス テイラーと共演、「殺し屋ネルソン」(57)の熱演ぶり。「テイファニーで朝食を」(61)ではオードリー ヘップバーンのアパートに住む醜い日本人,ミスター ユニオシを怪演してました。

小柄な体から熱エネルギーを放出して,映画からテレビから舞台から,外地の軍基地慰問訪問とめまぐるしく活躍,もう90歳近くになってもゲスト出演にしばしば出ていました。
1989  「エリック ザ ヴァイキング」


2000年には心臓手術をしたようですが,しっかり回復,2011年には息子のひとりが財産をコントロールして,法廷に訴えて,「エルダー アビュース」(老人虐待)と注目されました。息子の方は,父親が老人性痴呆症で金銭を扱えないから,助けただけと説明していますが,老人になった人気スターを抱える家族も苦労が多そうだな,と胸が痛みました。

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