BILL    NIGHY


沈着冷静なジェントルマンのようで 実はかなり おちゃらけおじさん なのですよ。
ビル ナイは。ナイヒ ではなく ナイ です。

今年のゴールデン グローブ賞の席で レッド カーペットをすたすたと歩いてきたビルは
私めを見つけると 手を取って 握手ではなく 手の甲にキッスをしてくれました!!!

5年ぐらい前に ブレンダン フレイザーが同じ様に手にキッスをしてくれて このノーテンキ役が実物にも近い彼が 何と優雅な事をするのかと嬉しく驚きましたが ビルの場合は
さすが エレガント!と感動しました。周囲の女性の誰にもしなくて 私めのところに直行して キッスをして 元気かい? と親しげにです。ハハハ。自慢します。誇りです。


「ステイル クレイジー」(98)で初めて会って ひょろひょろの長身 日陰生活風の 青白い顔 ソフトな声 とびきりドライなユーモア 全てはチャーミングでした。
長い指の手をいつも 握っていたり ポケットに突っ込んでいたり 絶対に 手を広げて
いる瞬間がない事に気がついてますか?
私めは 一種の関節炎だと思ってました。ジエイムス コバーンなど大勢の白人俳優達が苦しむ難病で ひどいときは 車椅子生活を強いられます。

ところがビルのケースは 遺伝で Dypuytren's contracture  と言う症状で 指が内側に曲がってしまうのだそうです。

彼が出てくるシーンを見て いかに上手に手を隠すか も興味深い点です。

“ 物書きに憧れて 高校生の頃 パリに言って 本を書いてやろうと意気込んだが
数週間で書けたのは 題名だけ。その上親から手配が来て 英国移民局の局員に強制送還
されてしまった。次は俳優だ と演劇学校に入ったのさ”

と淡々と言うビルは この映画の歌も振りも全て自分でやったのですと。音楽に掛けての
知識は相当なもので やっぱり彼もロックンロールなのでした。

次に会った「ラブ アクチュアリー」(03)でもロートルのロックンローラーで盛大な
パーフォーマンスは全て彼のアイデイアだそうな。

“ シエイクスピアの役もロックンロールも同じ様にやりがいがありますよ。どちらも
オーヴァーにするとよろしいようで”

等と言って片目をつぶったりします。

奥方のダイアン クイックは知性派の美人女優で 昔のテレビ ドラマ 「ブライズス 
ヘッド リビジテッド」(81)でジェレミー アイアンズが恋をする貴族の令嬢を演じた
2003 「ラブ アクチュアリー」
りした素敵な女性です。

“ 僕は世界的な怠け者で 何もしないで 何でも後にしようと言うタイプ。小説家になろうとぐだぐだしてもう35年も経ってしまった ”

「あるスキャンダルの覚え書き」(06)ではレズビアンの女教師の間に挟まり、「ナターシャの歌に」(07)はテレビドラマでしたが リッチな起業家が突然 娘にアフリカに行くと言われて 密の時間を取り戻す と言う 上出来のホームドラマでした。

2010 ちょっと貧相ですが そこがまた良いのです。
最近は 英国舞台出身が重宝される史劇アクシヨンもの、「クラッシュ オブ ザ タイタンズ」(12)等が多く ビルの都界的な雰囲気が活かされた 現代の複雑怪奇な男 と言った役が余り出てこないのが寂しいかぎり。

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