JACK    NICHOLSON






“ コーヒーはブラック、荒い小麦粉のトーストは心持ちきつね色になるぐらいに焼いて卵は中が緩く 外側が固い様に作って バターでなくマーガリン ジュースはつぶつぶが入ったオレンジ、出来ればフロリダ産のやつ。。。。” 


と疲れた様子のウェイトレスに細かい注文を山の様にだすジャック ニコルソンの
「ファイブ イージー ピーセス」(70)の場面は今もよくパロデイーに使われています。


見るからに狡猾そうで 憎たらしい表情が若い頃のニコルソンのトレードマーク
だった。人を食った態度がショッキングにして新鮮で 画面に出てくると
次に何をするか分からない面白さとサスペンスを展開してくれますよね。


若い時の彼にあった事は無いけれど 記者にとっては手強い相手だったでしょう。




50歳を過ぎてからは 横柄なのか 横着なのか それとも非常に繊細なのか  ニコルソンは会見の度に “老舗ジャック ニコルソン” を開店するのです。


心の窓の眼をひたすら隠す黒い眼鏡をかけて あのにやついた笑いを浮かべ
酸いも甘いも噛み分けた態度で 故意に 二重にも三重にも取れる謎めいた
言葉を選んでは ほくそ笑んでいるような。


ある時 “誰もかもが コンドーム コンドームと強調するが わしは絶対に使いませんよ。使った事も無いね” と言う露悪的なコメントを吐いていた記事があって さてその直後に 「恋愛小説家」(97)での一対一のインタヴユーが舞い込んだのです。普段は余り性的な事やプライヴェートのことでは いやらしいレベル
にならない様に質問するのですが この時は思いきって
“ 本当にコンドームを使った事が無いのですか?” と質問。


“ ウオッホッホッホ。君ね 僕がそんなくだらない質問に答えるとでも思っているの? ま しかし 教えてあげよう。そう僕はそう言う人口的なものが大嫌いなのだよ。 セックスも食事も自然のままが一番!”


と勿体ぶって答えてくました。大人の風格と言うよりいたずらっ子のようでした。
ニコルソンのイメージに沿って演技しているようでもありました。


初めて会見したのは「イーストウィックの魔女たち」(87)で サテンの寝間着を着て群がる美女や魔女と戯れると言うニコルソンならではの役柄で 当時50歳の彼はまだ毛髪もふさふさで テスタテロンにたぎっていました。


鷹揚に ゆっくりとしゃべるペースのニコルソン節は はやる記者連中の出ばなをくじく手段と見ましたね。


「クロッシング ガード」(95)ではショーン ペンの計らいで 昔の恋人 アンジェリカ ヒユーストンと共演して この時の会見では


“ ショーンをガキの頃から知っているが ここまで良い映画人に成長するとは思わなかった。わしに似て 傲慢なところがあいつの良いプレッシャーになっているはず。久しぶりにアンジェリカと仕事が出来る様に手配してくれたのも 彼なりのセンスなのだろう。これからどんどん良い監督 且つ俳優になる。ショーンは。”


とご満悦でした。


「アバウト シュミット」(02)はおかしかったですね。老人の生活を例の
大胆不敵な態度で進めていくのが心強かった。キャシー ベイツのヌード
シーンには仰天しましたが。彼女のおっぱいを横目で見て 何とも複雑な顔をするのがまさにニコルソンならではのコミカルな味でした。


1997 「恋愛小説家」
もっと色々面白いエピソードがあるのですが それはまた他の写真に添えて書きましょう。





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