BOBBY CANNAVALE

BOBBY  CANNAVALE


濃くて、女たらし風でいかにもイタ公のご面相のボビー　カーナヴェイルが最近目覚ましい進出を果たしています。
ケイト　ブランシェットがオスカーを受賞した「ブルー　ジャスミン」（１３）で妹（いつも胃痛のようなサリー　ホーキンズ）のブルー　ジャスミンではなくブルーカラーの恋人を力演していますし、今年の初めのミュージカル映画「アニー」（１５）では、大富豪のジェイミー　フォックスのごますりアシスタント役をして歌って踊って活躍、そして、「ダニー コリンズ」では元スーパースター　ロック歌手のアル　パチーノの息子役をしたたかな演技力でこなしています。あのオーバー演技で自ら酔ってしまうパチーノに負けないだけでも素晴らしい！

１９７０年５月３日　ニュージャージー州のユニオン　シテイーにイタリー人の父親とキューバ人の母親のもとに生まれ,　カトリックの学校に通って，良い子に育ちますが１３歳の時に両親が離婚，母はボビーをプエルトリコに連れて行き、ここで２年間過ごしました。次はマイアミに移り、ここで高校を卒業し、祖母の住むニユージャージーに。
サークル　レパートリー　シアターに入団して，掃除から何でも引き受けて、劇場のシステムを学び，ある日代役で舞台に出るチャンスを得て「人生最大の経験！」と言ってます。
この舞台を見たテレビマンが彼をテレビに引き込み、以来刑事から消防士までヴァラエテイーの役をこなして行きました。
シドニー　ルメットの映画に端役で出演、ここでちゃっかり(？）ルメットの娘のジェニーと９４年に結婚。翌年には息子のジェイコブが生まれてます。ジェニーは有名な黒人女優,　レナ　ホーンの孫でもあるそうです。しかしジェニーとは０３年に離婚、その後色々な女優と交際、１２年に知り合ったオーストラリア出身の女優、ローズ　バーンと現在は恋人同士。「アニー」でふたりとも社長のジェイミー　フォックスの会社員として出演しているのは単なる偶然でしょうか。

ブロードウェイの舞台で次々にトニー賞の候補になってますが、最も注目されたのは２０１２年上演の「グランガリー　グレン　ロス」で主演のアル　パチーノを食っての熱演を見せた時でした。異才戯曲家デヴィッド　マメットのドラマは９２年にジャック　レモン主演で映画化（「摩天楼を夢みて」）され、不動産業者の売り上げ競争を男の戦さのように描いたストーリーです。

と言う訳でボビーは既にパチーノと組んだことがあり、今回も彼の自宅に呼ばれて何度も長いリハーサルをしたと言ってます。映画のスケジュールが短いために，俳優に依っては，自宅で自主リハーサルをするのですが、さすがアルの凝りようを見せてます。
「下積みが長かったが，どの仕事も楽しかった。意識して異なった役を選んで来たのが良い経験になったね。やっと最近何とか生活して行けるようになったが舞台俳優の貧乏生活には慣れっこになってしまったから、貧乏は怖くない」
とソフトな低い声で話してました。

人なつっこくて，下の方からじわりと湧き上る性的パワーが彼の魅力でしょう。
まもなく恋人のローズ　バーンと夫婦を演じる「アダルト　ビギナーズ」と言う新作も公開されるそうで，ますますの活躍が期待されます。

２０１５「ダニー　コリンズ」

２０１３　１２月　「ブルー　ジャスミン」のサリー　ホーキンズとウッデイー　アレン監督と。

２０１１「ウイン　ウイン」高校のコーチ役

２０１３「ブルー　ジャスミン」のレセプションで。エリザベス　セレダ（オーストリアの記者）と。

「ダニー　コリンズ」ではジェニファー　ガーナーが妻を演じてます。