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Showing posts from June, 2016

BOLOGNA ITALY JUNE 2016 # 3 UGETSU

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BOLOGNA  ITALY  JUNE  2016   #3 UGETSU 今回のボローニャ行きの一番の目的は「雨月物語」(53)の復元版の記念上映とレセプションに参加することでした。 じゃーん!その7月26日がやってまいりました。 ハリウッド記者協会の現地派遣メンバ−4人は4時に劇場に集合、イタリー人二人、ドイツ人(ハンス)と日本人の私です。むしむし暑い気温で古い劇場の中はさらに人ごみでムンムンしています。 4時半に舞台に映画祭の重鎮、マーテイン スコセシが会長の復元委員会(?)からの代表の女性、我らがイタリー人の女性メンバーのエリサ、と通訳が並び、それぞれの感謝のスピーチ、そしておどろおどろしいトーンの「雨月物語」が始まりました。 改めて見て、田中絹代をはじめとする女性がはるかに賢く、バランスを持っていて、森雅之などの男たちのバカさと意地汚さと誘惑に弱いことが強調されていて、いつの時代も同じなのだなと痛感。 そして映画祭本部の前庭でのレセプションです。 地元名物のスパークリンワインのプロセコがバンバン開けられるのは良いのですが、まず鮭がおにぎりのようなご飯に乗った「スシ」が登場、てっぺんにもやしが散らしてあり、なにせご飯部分が大きいので全く味がありません。お醤油という付け合わせがないのです。 次に違うものが出てくるだろうと我慢していると、まあまあ同じ「鮭スシ」ばかりでてくるではありませんか! 日本人の代表たる私は業を煮やして、「ソイソースはないのですか?」とやたらに忙しそうなウエイターに聞くと「オーケー」と言って、グラスに入れた液体を持ってきて 「照り焼きソース」というびっくりの答え。 甘辛の醤油とは言え無いよりマシなのですが、グラスに入っているため人々がコーラだと思って飲もうとするのです! しばらくして濃い緑色の塊がごまんと出てきました。恐る恐る食べてみると海藻を丸めて揚げたような、なんともへーんな味。変というより、まずくて食べ物とは思えません。誰かが椎茸も入っていると言ってましたが、もう2度と口に入れたくない、究極のまずさで見るのも嫌になります。 それから塩分がものすごいミートボールの大群。 最後はスパゲテイーが入って、もやしが上で泳いでいる「オリエンタル スープ」でこれがまた塩分がすごくて、おそらく照り焼きソースだけ

BOLOGNA ITALY JUNE 2016 # 2

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BOLOGNA  ITALY  JUNE  2016 # 2 ボローニャの街を歩くとそこらじゅうで犬連れの人に会います。そういう町は平和で安定していると私は勝手に判断して、その国によって同じ犬種でも少しずつ変わった顔を眺めては楽しんでいるのです。 ある朝の散歩で今は亡き愛犬スキにそっくりなチャウチャウを見かけたのでヌシのおじさんに写真とっても良い?ときいいたら、「あー良いとも」というのでカメラを向けたら、迫力の唸り声で、鼻にしわを寄せて威厳を傷つけられたと怒っていました。あーチャウチャウだなーととても懐かしくて、彼の県政の吠え声をずっと聞いたりしてました。 他の都市もそうですが、ボローニャも財政難なのでしょう。街はゴミが多く、美しい庭園も凝った像も角が取れたり、排気ガスや鳥の糞で汚れていて、おまけにビールの缶や食べ物の残りが散乱して、実に悲しい風景です。 駅の掃除係のおっさんがこれ以上怠慢な掃除の仕方は考えられないと言う、のろのろ、イヤイヤの掃除をしていました。 若い人々はこれ以上短いスカートはないと言う格好の女の子と刺青に意気揚々の男の子たちが闊歩しています。 もちろん昔風のイタリーの典型的な派手なメークにキラキラの服を着たシニア グラマーのマダムと元プレイボーイ風の白髪に白いズボンを着た老紳士たちも歩いていますが、かなり控えめで、これもちょっと寂しい風景でした。 それから大勢の観光客が大声で名物のジェラード、アイスクリームをペロペロ舐めながらおしゃべりしています。 ホテルの真ん前にはなんとデイズニー ショップがあると言うハリウッド化も盛んでした。 外見は威容のある建物ですが近くに行くと雑居ビルとかしています。 お役所か何かのビルですが塀の落書が民度を物語っています。 軍人を追悼しての像でしょうが、このビール缶やゴミが悲しい色合いを添えてます。 駅の近くにあるポータル、門とでも訳すのでしょうか。 そのポータルの横のローマ時代の遺跡。 ローマ時代の遺跡です。 優雅な門の公園。近くに行くと維持費が不足しているのがよく分かります。 その公園の表示もバンダライズ(悪質な落書)されてます。 公園の中には犬用の特別な区域があります。 ボローニャの街の

BOLOGNA JUNE 2016 #1

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BOLOGNA   JUNE  2016   #1 30度の暑さのボローニャに、ロスアンジェルスからサンフランシスコ、フランクフルトと2度の乗り換え、合計約20時間の旅で到着した夜はもうぐったりでしたが、ホテルで偶然に日本大学で映画を教えている古賀さんに会って、その成り行きで近くのレストランで夕食。 繁盛していて、結構美味しくて、値段もお手頃でした。 私はスープとサラダだけで軽く済ませ、あとの二人はスパゲッテイ ボローニャだかボロネーゼに生ハムなどを食べて、ワインとビールの後、グラッパをグビグビ飲んでました。 ホテルは私が敬遠する古い装飾過剰のタイプで、5つ星というものの、まず、昔風の巨大な鍵にうんざり。いちいちフロントに置くというシステムは忙しい現代人にはかなり面倒です。 玄関からの大階段の真っ赤な絨毯、2階ホールの真っ赤なソファや偉人たちの胸像など重ったるいインテリアが、古き昔の虚勢を張っているようです。 夕食後に散歩をすると町の名物の2本の塔がすくっとそびえていました。一方が少し傾いているようでちょっとピサの斜塔の小型版でしょうか。 中にある階段を上ると町の全景が見えるそうですが、登ったことがある人によると古い階段で、手すりがなくて、あまり高くなくとも非常に怖かったそうです。 何しろ世界で一番古い大学がある古都ですから、何もかもが古くて、ローマ時代の古跡があちこちにあります。 ホテルの中にもローマ時代の道路の後を残した地下室のようなところがあるのですが、どう見てもそこらの工事現場と変わりありません。 古い街に古いホテル、暑い夏のボローニャを精一杯楽しもうと思っています。 最初の夜のホテルのすぐ近くのレストラン。 ホテルの2階のホール、ここで古賀教授と偶然会いました。 最初の乗り換え空港、サンフランシスコ空港近接の水処理場。いつも色々な色の貯水池なのです。 ホテルで会った古賀教授。ロビーです。 フランクフルトからルフトハンザでボローニャへ。 最初の夜のご飯を食べ終わった後。 名物の2本の塔。左のほうがずっと低いのです。

BOLOGNA ITALY JUNE 2016

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BOLOGNA  ITALY   JUNE   2016 間もなくまたヒコーキに乗ってイタリーのボローニャに行ってきます。 ここでは古典映画の修復板を集めての映画祭があって、今年は溝口健二監督の名作「雨月物語」(53)が上演されます。 7月26日、日曜日の上映日には日本のオードブルなども用意すると聞いているので楽しみ。 ボローニャはずっと前にW杯最終戦の時に一晩だけ泊まって、フロントの人にイタリーを応援するなら泊まっても良いと言われ、ハンスは渋々頷いていました。 イタリー対ドイツだったのですよ! もちろんハンスはドイツを応援してしまい、町中の人たちから白い目で見られたのですが、結局イタリーが勝って、なんとなく丸く収まりました。当時のイタリーの都市はどこもかもイタリー国旗がたなびいて、夜になると1台のオートバイに10人ぐらい乗ってそれが50台ぐらい集まって、町中を歓声をあげながら巡ります。 今年もまたユーロカップのファイナルが迫っていて、イタリーの天真爛漫な応援が見られそうです。イタリー対ドイツ戦もありえますから、どうなりますか! 古い映画の方がはるかに見応えがありますから、今回の映画祭はじっくりと名作古典を堪能してくるつもりです。 では行ってまいります。 京マチ子 と 森雅之

SYDNEY OPERA HOUSE AND HARBOUR BRIDGE JUNE 2016

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SYDNEY  OPERA HOUSE & HARBOUR BRIDGE JUNE 2016 またシドニーの思い出に戻ります。 最初の日は寒風吹きすさぶなかをホテルから歩いて5分ぐらいのところにある、シドニーのシンボル、オペラ ハウスとハーバー ブリッジを見に行きました。 1970年に初めてシドニーに来た時(なんと新婚旅行!)はオペラ ハウスは建設中で完成は1973年10月20日でした。ちなみに建設開始は1959年の3月ですから14年の歳月がかかったわけです。 ハーバー ブリッジはてっぺんの湾曲になったところを徒歩で渡るという観光サービスを提供しています。約10人ずつがしっかりとロープでつながれ、南極探検隊みたいな服を着せられて、レクチャー付き、300ドル! もちろん高所恐怖症で、風が大嫌いな私も、多少バランスに問題があるハンスも敬遠しました。 何しろ早朝に空港に到着、早すぎてお部屋がないのでクラブハウスで待っていたのですから、この眺望の素晴らしい写真はもう目がまともに開いてないという、朦朧状態でした。 それでもまことに絵になる光景、世界3大美港の一つなのが頷けます。 ハーバー ブリッジ、てっぺんを徒歩で渡ることもできます。寒さが伝わってきますでしょう? 世界一のデザインと言われるオペラハウス。 インターコンチネンタル ホテルのてっぺんのクラブハウスからの眺めです。

JOHN CORBETT

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JOHN   CORBETT ジョン コーベットはスクリーンの上で「ドリーム ボーイフレンド」とレッテルを貼られたように、女性の理想の恋人で、ブロンドで背が高くて、どんな時にも優しい男性を演じてきましたが、実際のジョンも全く同じように、あくまでも丁寧で、柔らかい人となりの持ち主です。 最初に注目されたのはテレビシリーズ「ノーザーン エキスポージャー」(90−95)でアラスカを舞台にしたドラマで自由奔放なボヘミアンのラジオのデイスクジョッキーを演じた時でした。 次は「セックス アンド シテイー」(98−04)での主役のサラ ジェシカ パーカーのちょっぴり田舎っぽいけれども彼女の願いを色々と聞き入れ、それが少しずつずれていて、いつもどこかでうまくいかないエイダンという恋人役でグンと人気が出たのです。 特にサラの本命の「ミスター ビッグ」(ジョン ノス)が洗練されたマンハッタンの事業家にして大変なプレイボーイというわけで、彼女の思う通りに動かないタイプだったために、朴訥で単純なエイダンとのコントラストが絶妙だったのでした。 予期せぬ大ヒットとなった「マイ ビッグ ファット グリーク ウエデイング」(02)でギリシャ系の婚期を損ねた女性が偶然見つけた晴れがましい結婚相手の役を演じて、ジョンの誰とでも合う性格の良さが再びもてはやされます。 それから14年、今度は夫婦になった二人の娘が大学を選ぶ時期になり、子どもの巣立ちを大学を選ぶ時期になり、子どもの巣立ちを寂しがる親、孫のボーイフレンドは必ずギリシャ系でないとダメなどとうるさい祖父母たち、を描いた第2弾「マイ ビッグ ファット グリーク ウエデイング 2」(16)が公開。 55歳とは思えない若々しい姿を現したジョンは、 「テレビや映画の仕事がこないからと焦ったりせず、悠々自適に構えている。僕はカントリー歌手でもあるから、作曲や練習、ツアーの計画、マネージメントなどすごく忙しい。 ほとんど全部僕がやりくりするから、創作の楽しさと現実的な金銭の管理などで、現在の景気とか、大都会ではないところに住む人々の生活の苦しさなどをしっかりつかんでいる。 ハリウッドで、ただただ次の役を待って、体を鍛えているだけでは実世界の感覚が失われると思うね」 と誇らしげに話していた。長い手足とおっとりとしたルックスが

ANIMALS IN AUSTRALIA JUNE 2016

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ANIMALS  IN  AUSTRALIA   2016 今回の豪州訪問のハイライトはリドリー スコット監督の「エイリアン:」の撮影現場を訪問することでしたが、主演のマイケル ファスベンターが 「オーストラリアの良いこと、悪いことを教えてください」 という質問に、 「危険な動物がおっかない」 と嫌なことの一つとしてあげてました。 ビル ブライソンというアメリカ人ですがロンドンに長く住んだライターの「ダウン アンダー」(2000)という本は絶笑もので、特に真っ白で信じられないほと巨大なウジ虫のような虫を見る時のページは未だに忘れられません。 ですからファスベンダーがいう「危険な動物」がよくわかります。不思議な生物と世にも気持ちの悪い、物体が隠れている巨大大陸なのですから。 毒蛇や毒クモ、のような普通の危険生物の他に、私たちの想像をはるかに絶する怖い生物がいるのです。 さて昔シドニーを訪れた時は有名なタロンガ動物園に行って、かの有名な豪州にしか住んでいない水陸両性物のカモノハシ(プラテイパス、platypus )を見て感心したり、老体の象や華麗なタイガーなどを見たりしたが、今回はブルー マウンテンのツアーの一部として、フェザーデイル ワイルド パークに寄りました。パークに寄りました。 一般客の入る前にというツアーの計らいで、まずは、最も人気があって、人だかりが凄いから最初に行けという忠告に従ってコアラベアーに会いに行きます。 コアラ小屋での早朝のご挨拶役は「アトラス」君。真っ黒なつぶらな瞳と言い、つややかな毛並みと言い、何もかもがぬいぐるみそのままで、ガイドが「時に凶暴になるから絶対にベタベタ抱っこしたりしないように」と警告しなければハンドバッグに入れてマスコットにしたくなります。 地球の果てのタスマニアに住む有名なタスマニアン デビルが無我夢中で自分の庭の中を同じ逆時計回りで走り狂っています。真っ黒な獰猛な猫のような生き物で何ともユニークでした。 メリル ストリープ主演の「ア クライ イン ザ ダーク」(88)で赤ちゃんをさらったとして、ひときわ悪名が轟いたオーストラリア特有の野犬、デインゴ。日本犬のようで、顔も体も美しい犬でした。大昔、英国人が囚人と一緒に連れてきた犬が野生化したとかですが、素人の私が見るとすぐにでも飼い慣