NANCY KWAN 2021
1939年5月19日、英国領香港生まれ、今年83歳になるナンシー クワンのインタヴューをしました。
6月5日発売の最近亡くなった田中邦衛が表紙の「キネマ旬報 6月下旬号」に載っています。
遅まきながら今年のアカデミー賞授賞式のレポートも同じ号に載っていますので、読んで頂けると嬉しいです。
ワタクシがまだ少女の頃、「スージー ウオングの世界」THE WORLD OF SUZIE WONG (60)を観て、大好きなウイリアム ホールデン WILLIAM HOLDEN の恋人役を東洋人の女優が演じている!と世界が広がっている感覚を持ったものでした。同時期にベトナム人とフランス人の混血のフランス ニュイエン FURANCE NUYEN もハリウッド映画で女性の主役を演じて、「オリエンタルのエキゾチズム」が評判でした。
今では「オリエンタル」という言葉は品物、食物などには使えますが人間は「アジアン」ASIAN と表現しなければいけません。
ナンシーは香港の裕福な家に生まれて、学校の送り迎えはお抱え運転手だったそう。
そして父親は高名な建築家で、英国のケンブリッジ大 CAMBRIDGE に留学、美しい英国人のモデルと結婚して生まれたのがナンシーでした。
バレリーナ志望だったナンシーはハリウッドのプロデユーサーに発見されて、アメリカへ。このあたりの経緯もワタクシのインタヴューに描かれています。
当時の「セクシーなオリエンタル」の写真を見ると現在の人種意識との「差」があまりにも大きくて、ちょっと恥ずかしくなりますが、古き佳き時代のハリウッドは人種差別など当然だったので、プロモーションの目的でしたら何でも試したのでしょう。
純粋な日本人のスターだったナンシー梅木やパット鈴木たちは、やはり目が細くて、体型も小さく、西洋人の間に交じると「美的スタンダード」の違いを見せつけられますが、ナンシー・クワンやフランス ニュイエンは混血だっただけに、西洋と東洋のダブル ビューテイーでもてはやされました。
ハリウッドの自宅からズームでお喋りをしたナンシーは記憶も話し方もはっきりとしていて、色々なことに興味を持ち、タイチ運動などし、自分の心身を鍛えている様子が伺われました。
夫君としては2代目のオーストリア人のノバート メイゼルNOBERT MEISEL と二人で仲良く暮らしているのも安定した生活の秘訣でしょう。
残念なことにその後にフランス ニュイエン とのインタヴューが予定されていたのですがハイテックに恐怖を持って、ズームは駄目、それではいらしていただくようにアレンジしたオフィスに来る時の自動車の送迎にトラブルがあったりで、今の所中止状態です。
高齢になったスターの生活の安全を維持しながらの生き方に共鳴したり、心配したりの「身につまされる」時間を持ったインタヴューとなりました。
|
美しいナンシー クワン |
|
ナンシー、ハリウッド新人女優時代 定番の水着ショット |
|
ナンシー |
|
現在のナンシー |
|
パット鈴木 |
|
ナンシー 梅木 |
|
1968 THE WACKING CREW シャロン テイト、ブルース リー、ナンシー クワン。ファイトシーンの稽古 |
|
1960 ウイリアム ホールデン と。 |
|
1961 |
|
最初の夫君 ピーター ポック と。 |
|
ウイリアム ホールデン と。 |
|
一人息子 バーニー ポックが生まれた時。 |
|
ウイリアム ホールデン と。 |
|
ナンシーと彼女の両親。 |
|
ナンシーと父親 |
|
若くしてエイズで亡くなってしまった息子のバーニーと前夫のピーター ポックと。 |
|
フランス ニュイエン 若い時。 |
|
ナンシーと香港の家族。 |
|
ナンシー 、バレーのポーズ |
|
ナンシー |
|
フランス ニュイエン |
|
現在 ズーム中のナンシー |
Comments
Post a Comment