GINA   GERSHON



「ショウガール」(95),ラスヴェガスの舞台で火山の爆発と共に,がーんと躍り出てきたジーナ ガーションを覚えてらっしゃいますか?
ちょっとエヴァ ガードナーに似た黒髪グラマー美人でした。

主役はエリザベス バークレーと言う脚ばかり長くて,どこから見てもバービー人形のブロンド新人が演じてましたが,この映画のあとは殆ど,役がなく,彼女のライバルにして古参踊り子のジーナの方が,そのしつこそうな,欲望を顔にたぎらす,姐御肌の女優として,今だに活躍しています。

この映画でエリザベスとジーナがキッスとするシーンが注目されました。
「口紅がお互いに嫌だったわね。あのキッスはセクシュアルなものではなく,別れを告げると言う意味だと思うの。ショウガール同士のキッスだとセンセーショナルに書かれたけれど,もっと深い意味があるのよ。もっとのこの映画の観客はとてもそこまで読まないでしょうけど」
と実に淡々としていました。

監督はオランダ人で,これでもか,これでもか,と過剰な映画作りで知られるポール ヴァホーヴェン,「トータル リコール」(90)「氷の微笑」(92)です。

1962年6月10日,カリフォーニア州ロスアンジェルス生まれですから,今年51歳に。しかし肝っ玉と言うか,好戦的な姿勢は少しも衰えず,テレビや映画の脇役をしては,独りでガラパゴスとかアフリカの果てに冒険旅行に出かけてるそうな。

2012 「キラー ジョー」
顔も名前もぎんぎんのユダヤ系ですから、ギャングの情婦,とか,金の亡者のマダム,と言った役を演じるとスクリーンから噛み付いてきそうな迫力を見せます。

「バウンド」(96)では再びセンセーシヨンを巻き起こしたレズビアンの女性を熱演し,ジーナは性的女優として,有名に。

新作「キラー ジョー」(12)では全裸で登場,血まみれになって殺される継母の役と相変わらずなのです。このシーンの余りの血の量に息子役のエミール ハーシュが失神寸前になったとか!
「裸で映画に出るのは、年も年だからちょっと気になった、けど,実は家にいるときは裸でいることが多いの。配達が届いてもそのまま出て行きそうになる程,自然体なのよ」
とあっけらかんとしているのです。

「「エクソシスト」(73)が大好きだったから,是非ウイリアム フリードキンの作品に出たいなと思ったら、監督の自宅に呼ばれて、色々話をしているうちに,私がつい最近フィジー島で,こんなことがあったのよ,って。
ダイヴィング中に珊瑚蛇が髪に引っかかったので,この蛇、綺麗だから写真に撮って,とボートの連中に言うと全員が凍り付いているの。何と珊瑚蛇は猛毒を持っていてちょっとでも噛まれたら即死なんですって。すぐにボートに戻ってこいと言われて,ゆっくり進んだら,蛇はするりと落ちてくれて助かったの。
そうしたら監督は相好を崩して,君ならこの役にぴったりだって言ってくれたのよ」

子無しの独身故,暇さえあれば,地球の果て目がけての旅行と恵まれない子供のためのチャリテイーに励むと言う,豪傑姐御に,何となく応援したくなりますよね。

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