CHRISTOPHER    PLUMMER


「サウンド オブ ミュージック」(65)の貴族的で凛々しい男爵フォン トラップ大佐役のイメージが今でもヴィヴィッドに思い出に遺っていると思いますが,当人曰く、
「思い出すのも嫌だね。寄って来る人が「サウンド。。」と言い出すと我慢して応対するが。」
と正直で,ごまかしの出来ない人なのです。
英国人と思っている方も多いいと思いますが,カナダはオンタリオ州のトロントに1927年12月13日に生まれました。
長いことコンサートピアニストになるべく励んでましたが,ある時、舞台で演技をして,他人になる楽しさ開眼。

品のある端正な顔と長身のために気取っていると思われるでしょうが,実はひょうひょうとしたびっくりする程にざっくばらんで,気さくな俳優です。だからこそトラップ大佐のことなど思い出したくもない!と本音を吐いて,芸能界のごまかしルールなど無視。


1992 「マルコム X」
始めた会ったのは「マルコム X」(92)で、主役を演じたデンゼル ワシントンの役作りを褒めちぎつていました。
若い時にルックスの割には主役を演じる映画がないのは,持って生まれた反逆児の性格かもしれません。
「神より悪魔を演じる方が遥かに面白い。退屈な主役の役などより人に迷惑をかける男の方が現実的で面白いからね」

そして長いこと脇役,頭の良い悪役などを専門に手がけ,出演映画,テレビの多さと言ったら,テレビの多さと言ったら! 面白いことに同じカナダ人のドナルド サザーランドも立派な押し出しを持ち合わせ,クリストファーより主役を手がけてますが,中年後は,二人とも権力者,大悪人,時代劇の偉人や軍人と言った貫禄の役を山の様に手がけているのもおかしいです。ちょい役でも印象に残りますから,ストーリーの上で覚えていて欲しいところに利用するのに良いのでしょう。

お酒が大好きなのも,知られています。ここに載せた写真でも赤ら顔が覗けますでしょう。

北米人の中で (つまり英国人を除いて)シェイクスピア俳優としては指折りで,彼のハムレット,マクベス,などなどの舞台はつとに評判でした。

最近はやっと歳のせいか「サウンド オブ。。」に理解を示す様になったとか。
「ジュリー アンドリユースと一緒に仕事をするのは,グリーてイング カードに毎日何回も叩かれているようだった」と又ドライな皮肉を付け加えてましたが。

「ビギナーズ」(11)の妻の死後,75歳でゲイであることを白状する父親役をエレガントに演じて、ついにアカデミー賞助演賞を受賞。
「私は母のお腹から出てきた瞬間にアカデミー賞のスピーチをしたそうだから。ずっと覚えていたのだが、まあ運良く、歳を取って忘れてしまった」と言ってから共演の息子を演じたユワン マグレガーこそ一緒に賞を得るべき,そして妻のエレーンは私と一緒に暮らしているだけで,ノーベル賞もの!と感情にむせんでいました。

ボトルボーイと自称するほどのアルコール好きも3度目の妻エレーンの支えでかなりトーンダウンし,コネテイカットにある30エーカーの牧場で素朴な暮らしをしているとか。
あのリッチでスムースな声はやはりリッチでスムースなウィスキーのおかげではないかとも思うのですが。

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