LINE OF DUTY



 LINE   OF   DUTY


英国で最も人気が高い警察ドラマ「ライン オブ デユーテイー」(12−21)は、見事に麻薬性を持った連続物で、現実感、サスペンス感、登場人物の人格描写、ストリー性、全てが超一級のシリーズです。

既に何個もの賞を受賞して、英国人の日常生活に踏み込んでいる連帯感の強い内容で、私達も数年前に初めて見てから、新しいシーズンが訪れる度にハラハラ、ドキドキしながらじっくりと楽しんで、終わってしまうと大事な家族が去ってしまったように寂しくなってしまうほど。


普通の殺人などの刑事物に加えて、警察の内部告発、内部の汚職捜査などなど、一般の警官が忌み嫌う職場ですから複雑な人間関係が絡んで、カーチェイスなどと言った見ものアクションが無い代わりに地道で、そこで働く人々の忍耐心の限りを見せてくれます。

2012年にスタートした最初のシーズンは、美しい女優のキーリー ハウズ KEELEY HAWES が男性の同僚たちからシゴキやら、耐えられないほどの嫌がらせを受けても懸命に使命を貫く新人女性警官のドラマと成果を上げて祝福される黒人の刑事長の落とし穴、などを別個に平行線で描くストーリー。

第5シーズン辺りから女性の刑事部長が出現して、彼女たちのハードワークから汚職に結びついていくオドロキのプロットが展開されます。

今まで映画テレビ界では、女性、それもマイナリテイーが「悪人役」を演じることは殆ど無かったので、ショッキングな配役と言えましょう。


AC-12 ANTI CORRUPTION UNIT (署内汚職取り調べ部門)と呼ばれる部署は警察署の中でも秘密のコーナーで彼らが動き出すと警察内は色めき立って、警戒心を強くします。トップの警視総監から下っ端の警官までどこかで悪の組織と繋がってしまうのが現実で、深く根付いた警察の腐った部分をえぐり、秘密の捜査をして、腐敗を明るみに出す、のが彼らの役目。

レギュラーの俳優たちはそれぞれ舞台出身で、地味なルックスがまた効果的、抑えた演技力で光っています。シーズンごとに、キーリー ハウズ 、タンデイー ニュートン THANDIWE NEWTON 、ケリー マクドナルド KELLY MCDONALD と言った人気スターを加えて視聴率を上げています。 

AC-12 のヘッドを演じるのが 北アイルランド出身のエドリアン ダンバー ADRIAN DUNBAR 。ウエーヴがかかった銀髪のロマンスグレイ、チームのキャプテンにして、最もハンサムで目立った存在。先日「クライング ゲーム」THE CRYING GAME (92)を見ていたら、主役のステーヴン レイ STEPHEN  REA の横でアイルランドの過激派の知性的な若者の役で出演していました。

常に理性的で、男性的な女性刑事をヴィッキー マッキュアが、いつも肉体的、精神的痛みに悩まされている刑事をマーヴィン コンプトンが熱演。

以前に紹介した、かなり前に放映された同じく大好きな英国スパイシリーズ「MI-5」(02−11)と同様、レベルの高いTVシリーズはコロナ危機期間の最高の贈り物と言えます。

ちなみに撮影ロケは最初にシーズンはマンチェスター MANCHESTER でしたが、以後はずっと北アイルランドのベルファースト BELFAST で、どことなく寂れた都会の景色もドラマのムードに調和して、殺風景な背景を強調、全てがリアルなヒューマンドラマなのです。


第5シーズンに登場するタンデイー ニュートン


シーズン6で登場するケリー マクドナルド




シーズン1で登場するキーリー ハウズ と。





ケリー マクドナルド「ライン オブ デユーテイー」シリーズ6に登場。


ケリー マクドナルド 「ライン オブ デユーテイー」の女性刑事役

ケリーと若い警官

キーリー ハウズ 「ライン オブ デユーテイー」から。

シーズン5 タンデイー ニュートン 登場



レギュラーのヴィッキー マッキュア と ケリー マクドナルド



非常に上手な女性監察官役 とエドリアン ダンバー

マッキュア、ダンバー、マーヴィン コンプトン

エドリアン ダンバー

「ライン オブ デユーテイー」シリーズ1と2

 

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