GASPARD ULLIEL

GASPARD  ULLIEL

前々から気になっていたフランスの男優、ギャスパー
ウリエル に初めてお目もじしました。それにしてもフランスの名前はハチオンが難しいです。

カナダ映画「ITS ONLY THE END OF THE WORLD」(16)(たかがこの世の終わり、と言ったニュアンスの題)で主人公のゲイの作家でエイズになって、間もなく死ぬという報告を家族にするため12年間離れていた故郷に帰るという役を熱演中。
兄貴役がヴァンサン カセル、義理の姉がマリオン コテイヤード、妹がレア セドウ、母親がナタリー ベイというフランスの豪華キャストで、もともとは有名な舞台劇だったのをカナダ人の若手監督、ザヴィエー ドーランが映画化してものです。普通ですとカナダ映画に登場する人々は英語か、フレンチ カナデイアンと言う訛りの多いフランス語を話すのですが、この映画は出演者が全員がフランス人なのと、原作がフランス人によるもので、セリフの細かいニュアンスがフレンチ カナデイアン語 では表現できないという理由で、純粋フランス語のセリフなのです。
主人公が故郷に戻った時の飛行場がモントリオールで、そこからタクシーを飛ばして、完全フランス語の世界になるという、かなり苦労した設定ですが、もちろん私はフランス語など分からないので、セリフの多いいドラマの字幕を読むのに必死なのでした。

2、3の批評を読むとやはり私の感想と同じでしたので、ちょっと安心しました、と言うのも、やれカンヌ映画祭でジュエリー(審査員)賞を獲った、などなど前評判がとても良かったにしては、?? の出来だったので。
舞台劇が原作のせいでしょうが、唾液が飛び交う程に家族が顔をくっつけあって、まあ 喋るわ、喋るわ、それも暑い夏の狭い居間の中で、物置小屋の中で、妹の散らかった寝室で、タバコや、マリワナの煙がもくもくで、おまけにクローズアップの連続、閉所恐怖症に襲われてしまいそうな、窮屈感 と、妙なペース配分にイライラさせられたからです。その上に忍び寄る死の影が家族の嘘っぽい会話を強調します。家族が彼の絶望を察知して、わざと話をそらすのですが、それもこんなにしゃべらなくてもという膨大な量で、劇場から出ての静寂の空間が欲しくなります。

さてギャスパーは1984年11月25日、フランスのブローニュ ブランクール生まれ。高校を卒業後、監督を志してサン デニス大学の映画科に進学、在学中からテレビや映画に出演して、「かげろう」(03)でブレークしました。

フランスの有名なデザイナー、イヴ サンローランを演じた時は不運なことに前の年に、俳優のピエール ニネー ( Pierre Niney)が「イヴ サンローラン」(14)という映画に出て、その翌年に今度はギャスパーが同じような題の「サンローラン」  (15)に主演。どちらも見ましたが、ギャスパーの映画のほうが迫力と手ごたえがあったと記憶しています。実はあまりに同じようで、あまり覚えていないのです。

私生活ではモデル兼歌手のガエル ペトリ(Gaelle Pietri)と2013年から交際中で、今年の2月に二人の間に息子が誕生したそう。
2016年11月13日 後ろのイケメンがお邪魔してますが。


ほんの少しだけ上と違うツーショットです。


まもなく8度目(?)とかの日本に行くそうですが、どうも東京ばかりのようなので、ぜひ京都の方面に行ってくださいと念を押してきました。日本語も アリガト程度の挨拶をちょっと話せて、何しろチャーミングです。ハリウッドや英国の俳優と違って、控え目で、映画スターというより、スポットライトを避けるアーテイストという雰囲気が漂っていました。
2016  ITS ONLY THE END OF THE WORLD


2016年のカンヌ映画祭。左側がギャスパー、レア セドウ、コテイヤード、監督、ナタリー ベイと   右端ヴァンサン カセル。

2014 ピエール ニネーの「イヴ サン ローラン」


2015ギャスパーの「サン ローラン」

2014 ピエール ニネーのサンローラン。右はギローム ガレーン

2016 ITS ONLY THE END OF THE WORLDのギャスパー

アメリカ用ポスター

コテイヤード とカセル

2015 ギャスパーのサンローラン

2015 ギャスパーのサンローラン、左はレア セドウ、右はアイメリン ヴァラーデ

ヨーロッパ向けポスター

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