MATHIEU AMALRIC
フランスの俳優の名前のスペルにいつも苦労します。もちろん発音にも。
マチュー アマルリック。初めてインタヴューしたのは「潜水服は蝶の夢を見る」THE DIVING BELL AND THE BUTTERFLY (07)で、事故で全身不随になってまぶたを動かして会話を始め、それが本の執筆につながると言う不可能を克服するジャーナリストの役を演じたときでした。ご覧になってなかったら、ぜひぜひ必見の映画です。
フランス人らしく、マチュウは自分のことをあまり喋りたがらず、もっぱらジャーナリストの使命について、などと言った知的な話題を好んで話してました。
最近しっかりとハマってしまって約2ヶ月かけて見続けたフランスのテレビ連続ドラマ シリーズ「ザ ビューロー」THE BUREAU、(LES BUREAU DE LEGENDERS) シーズンが5回、各エピソードが一回1時間で1シーズンが10個ですから合計50本、50時間をかけて、じっくりと鑑賞しました。
米国の CIA 、英国の MI-6、ロシアの KGB と同様、フランスの国際スパイ機関、DGES、 DIRECTORATE GENERAL OF EXTERNAL SECURITY のスリラードラマです。
007のようなスタースパイを演じるのがマチュー カソヴィッツ MATHIEU KASSOVITZ、彼をサポートするチームのメンバーが又、上手で、人間的で、頭が良くて、抜け目なくて、5時間ぐらい見ていると家族のような親近感が湧いてきます。
現代のスパイですから、007のようなおもちゃめいた道具など使わず、もっぱらハイテックを行使して、それが又、ワタクシのようなテック音痴にも適当に理解できるように登場するというクリエイターの技が素晴らしい!
後半になると出てくるのが長くて細い顔のマチュー カソヴィッツに対抗して丸い顔のマチュー アマルリック。
現場で殉職した部下を見る目が鋭くて優しいボスに代わって、新しい上司として現れるのですがより厳しく、何故かスタースパイを毛嫌いするので、ビューロー内の雰囲気がまたたく間に険しくなります。
スタースパイはと言うと6年間のシリアでのアンダーカバー任務から戻ったものの、色々な疑惑が絡んで中近東と行き来して、ロシアに飛んだりと彼の動きを追っているだけで疲労困憊してしまう頭脳と肉体の限界に挑戦、合間にシリア人の女性とのロマンスも続けているというまさにスーパーマンの活躍を見せ、丸顔のマチューは憎まれ役に徹していて、それが又どうにも人間的でチクチクと脇腹が痛んでしまうという演技の駆け引き。
アマルリックは1965年10月25日 フランスのパリの近くにある オー ドゥ セーヌ HAUTS DE SEINE に大新聞「ル モンド」LE MONDE の記者の父親と同じくジャーナリストの母親の間に生まれました。母君はポーランド出身でユダヤ人だそう。
1984年に映画デビュー、「さよなら子供たち」(87)では助監督を務めたりして、「そしてぼくは恋をする」MY SEX LIFE...OR HOW I GOT INTO AN ARGUMENT (96)でセザール CESAR 賞の新人賞を受賞、「キングス アンド クイーン」KINGS & QUEEN (04)ではセザールの主演賞を受賞しています。
話題作「ミュンヘン」MUNICH (05)ではダニエル クレイグ DANIEL CRAIG 、「ザ ビューロー」で共演中のマチュウ カソヴィッツなどと共演してますし、「007:慰めの報酬」(08)では再び007役のダニエル クレイグと共演、最近はオスカー候補作の「サウンド オブ メタル」SOUND OF METAL(19)にも顔を出して現在までに127本の映画、テレビに出演、企画中が3本とハードワークのベテラン俳優なのです。
女優の前妻との間に二人の息子がいて、今はカナダのソプラノ歌手、バーバラ ハニガン BARBARA HANNIGANNと共同生活中、ボルドーのプロサッカーチームを応援しているそう。演劇と芸術に浸って、オペラとプロスポーツの試合のバランスを保っているのがなんとなく面白いキャラクターを覗かせているなと思ったのでした。
2007「潜水服。。」の時。 |
2007「潜水服は蝶の夢を見る」で目だけの演技 |
マチュウ カソヴッツ |
「ビューロー」真ん中がハイテックのプロ |
「ビューロー」スタースパイのマチュウ |
「ビューロー」愛されてない上司 |
「ビューロー」悪夢にうなされる上司 |
フランス スパイ機関 DGSE のロゴ。 |
DGSE 本部 |
DGSE の紋章 |
交際中のソプラノ歌手、バーバラ ハニガン と。 |
バーバラ ハニガン のレコード。 |
2007「潜水服。。」監督のジュリアン シュナベル(右) と。 |
Comments
Post a Comment