MICHAEL   SHANNON


新作「ザ アイスマン」(13)でマイケル シャノンは又もやの殺人鬼の役をリアルに,平然とやってのけてます。冷静に,白昼堂々と,あるときは夜の通りで、100人も殺人を手がける殺し屋の話は実話だそう。その行動が余りに身も凍る程なので「アイスマン」と呼ばれたのですって。

監督は無名のイスラエル人なのに,ジェイムス フランコ,クリス エヴァンス,ステーヴェン ドーフ,いつも腐敗した中堅悪漢役がマンネリのレイ リオッタ,らが嬉々として,おぞましいワルを演じているのは,ひとえにマイケルの人徳なのですって。

「こう言うと威張っているかもしれないけれど,僕と働きたいって言う役者がしょっちゅう寄ってくるんだ。ギャラなんか要らないって。嬉しいよね」

と自然体で,当たり前のように言うところが,彼の魅力でもあります。

ちなみに夫の仕事を全く知らずに,二人の娘の世話をし、着飾って外出する妻を久しぶりのウイノナ ライダーが熱演。

背が高く,頑丈な体格のマイケルと今だに妖精のように華奢なウイノナのコントラストが画面で不安要素の効果を上げています。

マイケルは1974年8月7日 ケンタッキー州のレキシントンに会計学の教授の父と弁護士の母の間に生まれ,演劇に情熱を燃やし,シカゴの劇場界でめきめき頭角を現すのです。93年には自分の劇団を創立,絶賛を浴びた劇はブロードウェイから,ロンドンのウエスト エンドに迄招待されました。

彼の衝撃的な映画の役は,レオ デカプリオとケイト ウインスレットが夫婦になる「レボリューショナリー ロード」(08)で,夫婦と親しい不動産屋のキャシー ベイツの精神病の息子役でしょう。パワフルな演技とはこれだ!と言う迫力の場面を見せて,さすがのレオもケイトもキャシーもへなへなと膝の力が抜けてました。この激演でオスカー助演男優賞の候補になります。

「テイク シェルター」(11)での竜巻が来る!巨大な嵐がやってくると予言して,家の前に大きな地下壕を作る役も,背筋が寒くなる異常な夫で,こう言う変人,奇人をやらせると今のハリウッドではナンバーワンでしょう。

「ヒットする映画等には全く興味がない。ロマコメはどうだとすすめる輩もいるが,脚本を読むとひどいものばかり。馬鹿馬鹿しくて話にもならない。ノックアウトされるようなロマコメがあれば話に乗るが。人気より,自分のやりたい事をやるのが健康な生き方だと信じているし」
2013「 THE ICEMAN」
2010 「ランナウェイズ」
と淡々と語っていました。
「スーパーマン」シリーズではゾッド将軍の役を手がけて、「マン オブ ステイール」(今年の6月公開)にもしっかり顔を出します。


頭が非常に大きいのは脳細胞が詰まっているからでしょうか?
ともかく、こう言うスタジオの大作に出て,お金を稼いでは,費用自分持ちのような舞台の仕事に精を出すのがマイケルの生き甲斐なのでしょう。


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