MAGGIE SMITH
MAGGIE SMITH
スノッブ,高慢,特権意識,威厳,自己愛,虚栄心,排他的,エキセントリックな女性を演じる事にかけては,マギー スミスの両側 東西左右に出る女優はいないでしょう。
クリステン スコット トーマスがかなりその域に達しつつありますが,まだまだマギーの人目を全く気にせずに,おそらく独りでいるときも、つんつんとしているような、自尊心の固まりは感じられませんから。
きのう12月28日はデイム マギーの79歳の誕生日,そしてこのブログにずっと前に書いたと思って,チェックしたら,何と未だでした。わたくすの最も好きな女優の一人だと言うのに!!です。
そして未だ79歳と言う事実に驚かされました。もうこの十数年余り,80代に見える女性を演じてばかりいたのもその理由でしょうし,何と言っても彼女自身がわざとと言わんばかりに,しわしわの顔や首や手を露悪的に見せて,相手役を光らせるのか,こんなにババアでも,女優として人気を保てるのですよ、と誇っているのか,世界の老女優を励ましているのか,色々と理由は考えられますが,高笑いして,楽しげに演じているさまは、豪快にして,頼もしい限りです。
目下大人気のテレビシリーズ「ダウントン アビー」(10−)の女帝のような役は,上流社会の必要悪と言うか,スパイスですから、彼女がいなければ,貴族ファミリーも彼らに仕える召使いや執事たちも無味乾燥になるに違いありません。
1934年12月28日に英国はエセックス州のイルフォードに病理学医に父親と秘書の母親のもとに生まれ,父親はオックスフォード大勤務となり,マギーは名門大学都市に育ちました。この時代に秘書をしていた母親ですから、非常に自由で近代的な環境だった事でしょう。
オックスフォード大の演劇部でマギーは頭角を現し,59年からオールドヴィック座に所属して多くの古典劇をこなし,65年には,デスデモーナ役をローレンス オリヴィエのオセロと競演し、絶賛を博した舞台劇の「オセロ」の映画化にも出ます。
「ミス ブロデイーの青春」(69)は、女性版「チップス先生さようなら」とも言える私立校の教師のドラマです。新しい世界を教えようと努力する女性教師を演じるマギーの古いしきたりを無視するミス ブロデイーの勇気と反抗心,自転車に乗って登校する颯爽とした姿,ふたりの男性に好かれるマギーの困惑,まだまだ瑞々しい彼女の毅然とした教師はいとも新鮮で,今見ても感動を覚える映画です。この役でアカデミー主演女優賞を受賞。
共演のロバート ステファンスとは67年から74年まで結婚していました。舞台俳優として馳せたロバートは後にサーの位を受け,マギーもデイムの勲章を90年に受けています。
ちなみにヴァネッサ レッドグレーヴが舞台版のミス ブロデイーを66年に演じていたそう。
「カリフォルニア スイート」(78)ではマイケル ケインの妻をコミカルに演じてアカデミー助演賞を受賞。
その間にも舞台の賞も幾度となく受賞して,英国演劇界の女王のような存在に。
同じ年頃のレッドグレーヴは,パレステイナ支持運動など社会運動に積極的に参加して、反ユダヤ主義と言うレッテルを貼られ,メイン ストリートから外れていました。
「ムッソリーニとお茶を」(99)で初めてマギーと会いましたが,あの尊大な女性は殆ど演技の賜物で,ご当人は礼儀正しい,殆どシャイなレイデイーでした。
身長も165センチとあまり高くないのですが,舞台やスクリーンではぐんとスケールが大きくなる貫禄があるのです。
「私のオハコの役はグロテスクな女性の展覧会でしょう。私自身も刺々しい性格を持っているから,役の上でそれを拡大して,色彩も鮮やかにして,作り上げるのですよ」
と自分を過小評価して言うのもマギーの魅力でしょう。
88年にグレイヴス病(日本で言うパセドー氏病)にかかって薬で治療しているそうで,そのために目が飛び出ているのです。最近乳がんにもなって、これも治療したとか。
こう言う病気の事は当人はいっさい話しません。芸人たるもの晴れの姿のみ見せるべきと言うルールを厳守しているようです。
ジュデイー デンチとは親友の仲で,「ジュード」と呼んで,ジュードの優しさや謙虚な性格を,自分と正反対で,いつも癒される、と話しているのも何となく微笑ましいではないですか。はじめはジュード ロウの事を話しているのかと思ってしまいましたが。
最近の映画「マリー ゴールド ホテルで会いましょう」(11)といい、ダステイン ホフマンが監督した「カルテット!」(12)と言い、まだまだダイナミックな姿を見せています。
スノッブ,高慢,特権意識,威厳,自己愛,虚栄心,排他的,エキセントリックな女性を演じる事にかけては,マギー スミスの両側 東西左右に出る女優はいないでしょう。
クリステン スコット トーマスがかなりその域に達しつつありますが,まだまだマギーの人目を全く気にせずに,おそらく独りでいるときも、つんつんとしているような、自尊心の固まりは感じられませんから。
きのう12月28日はデイム マギーの79歳の誕生日,そしてこのブログにずっと前に書いたと思って,チェックしたら,何と未だでした。わたくすの最も好きな女優の一人だと言うのに!!です。
そして未だ79歳と言う事実に驚かされました。もうこの十数年余り,80代に見える女性を演じてばかりいたのもその理由でしょうし,何と言っても彼女自身がわざとと言わんばかりに,しわしわの顔や首や手を露悪的に見せて,相手役を光らせるのか,こんなにババアでも,女優として人気を保てるのですよ、と誇っているのか,世界の老女優を励ましているのか,色々と理由は考えられますが,高笑いして,楽しげに演じているさまは、豪快にして,頼もしい限りです。
目下大人気のテレビシリーズ「ダウントン アビー」(10−)の女帝のような役は,上流社会の必要悪と言うか,スパイスですから、彼女がいなければ,貴族ファミリーも彼らに仕える召使いや執事たちも無味乾燥になるに違いありません。
1934年12月28日に英国はエセックス州のイルフォードに病理学医に父親と秘書の母親のもとに生まれ,父親はオックスフォード大勤務となり,マギーは名門大学都市に育ちました。この時代に秘書をしていた母親ですから、非常に自由で近代的な環境だった事でしょう。
オックスフォード大の演劇部でマギーは頭角を現し,59年からオールドヴィック座に所属して多くの古典劇をこなし,65年には,デスデモーナ役をローレンス オリヴィエのオセロと競演し、絶賛を博した舞台劇の「オセロ」の映画化にも出ます。
「ミス ブロデイーの青春」(69)は、女性版「チップス先生さようなら」とも言える私立校の教師のドラマです。新しい世界を教えようと努力する女性教師を演じるマギーの古いしきたりを無視するミス ブロデイーの勇気と反抗心,自転車に乗って登校する颯爽とした姿,ふたりの男性に好かれるマギーの困惑,まだまだ瑞々しい彼女の毅然とした教師はいとも新鮮で,今見ても感動を覚える映画です。この役でアカデミー主演女優賞を受賞。
共演のロバート ステファンスとは67年から74年まで結婚していました。舞台俳優として馳せたロバートは後にサーの位を受け,マギーもデイムの勲章を90年に受けています。
ちなみにヴァネッサ レッドグレーヴが舞台版のミス ブロデイーを66年に演じていたそう。
「カリフォルニア スイート」(78)ではマイケル ケインの妻をコミカルに演じてアカデミー助演賞を受賞。
その間にも舞台の賞も幾度となく受賞して,英国演劇界の女王のような存在に。
同じ年頃のレッドグレーヴは,パレステイナ支持運動など社会運動に積極的に参加して、反ユダヤ主義と言うレッテルを貼られ,メイン ストリートから外れていました。
「ムッソリーニとお茶を」(99)で初めてマギーと会いましたが,あの尊大な女性は殆ど演技の賜物で,ご当人は礼儀正しい,殆どシャイなレイデイーでした。
身長も165センチとあまり高くないのですが,舞台やスクリーンではぐんとスケールが大きくなる貫禄があるのです。
「私のオハコの役はグロテスクな女性の展覧会でしょう。私自身も刺々しい性格を持っているから,役の上でそれを拡大して,色彩も鮮やかにして,作り上げるのですよ」
と自分を過小評価して言うのもマギーの魅力でしょう。
88年にグレイヴス病(日本で言うパセドー氏病)にかかって薬で治療しているそうで,そのために目が飛び出ているのです。最近乳がんにもなって、これも治療したとか。
こう言う病気の事は当人はいっさい話しません。芸人たるもの晴れの姿のみ見せるべきと言うルールを厳守しているようです。
ジュデイー デンチとは親友の仲で,「ジュード」と呼んで,ジュードの優しさや謙虚な性格を,自分と正反対で,いつも癒される、と話しているのも何となく微笑ましいではないですか。はじめはジュード ロウの事を話しているのかと思ってしまいましたが。
「ハリーポッター」から。 |
最近の映画「マリー ゴールド ホテルで会いましょう」(11)といい、ダステイン ホフマンが監督した「カルテット!」(12)と言い、まだまだダイナミックな姿を見せています。
1999 「ムッソリーニとお茶を」 |
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