TOM HANKS 2015
TOM HANKS 2015
久しぶりのトム ハンクスと監督ステイーヴン スピルバーグが手がけた「ブリッジ オブ スパイズ」(15)は冷戦中のソ連と東独とアメリカのスパイのドラマです。わたくしはスパイが大好きですから,多くの人が「話が遅い」「スリリングではない」「おっさんばかり」とつまらないと言う反応を見せてましたが,わたくしは心ゆくまで堪能しました。
トムの役は保険会社の弁護士。突然ソ連のスパイの弁護を依頼されます。スパイ役は英国の演劇界の重鎮,マーク ライランスで、彼のおさえた演技がリアルで,真に迫っていて,もう賞候補確実でしょう。
映画はマークが尾行されるシーンから始まります。彼も尾行者も全員ソフト帽にトレンチコートか背広と言う格好で,他の道行く男性も同じ格好をしています。こう言うハードボイルド風の風景が又良いのです。勿論マークは卒なく,G−メンをまいて,プロの行動を見せるのですが,家でも外でも絵ばかり描いています。その画又かなり上手で,後にトムに彼のポートレートを贈るのですが,現実のトムより遥かに男前でした。
アメリカの正義を貫く誠実な弁護士のトムは,あくまでも公平な裁判を望みますが裁判長から陪審員からマスコミから一般人まで、差別心と偽善的な愛国心でソ連のスパイなどに全く関心が無く,単に死刑を期待するのです。
トムの顔が妙にむくんでいて,額の皺が張りぼての様なのはボトックスとやらの皺抜き剤を注入し過ぎなのか,皮膚下の脂肪のせいなのか,分かりませんが何となく不自然で,彼のアップを見ていると疲れるのです。
舞台はベルリンに移り,東独側を訪れるトムに色々な困難が生じますが,細かいところがすっ飛んで、結局無事に仕事をこなします。
御贔屓のドイツ人俳優,セバステイアン コッホ(「ライヴス オブ アザース」06のオスカー外国映画賞で俳優の役をしていました)が謎の仕掛人と言った役で,華麗な白い車を駆って登場します。
オースアメリカンで,気の良い男の役はトムにぴったりですが,スパイになるマーク ライランスの深い味わいのある,複雑な男をミニマムの表情で怪演しているパワフルな存在感には、さすがのトムもたじたじと迫られていて,そのパワーのバランス工合が非常に楽しめました。
もう少しシャープなカットをするとぐんと凄味が出るのですが、いつものスピルバーグのオハコのセンチな場面がそこかしこに出て来て、いささか鼻白みます。それでもスパイファンには堪えられない、東西問題の内容がたっぷりの映画で、見る価値は充分にあります。
ちなみにスピルバーグもスパイの大ファンで,おまけにマーク ライランスが大好きで今まで何度もラブコールを呼びかけたものの,マークはずっと首を振り続け,この映画でついに一緒に仕事が出来たと言う祝賀的作品でもあります。
久しぶりのトム ハンクスと監督ステイーヴン スピルバーグが手がけた「ブリッジ オブ スパイズ」(15)は冷戦中のソ連と東独とアメリカのスパイのドラマです。わたくしはスパイが大好きですから,多くの人が「話が遅い」「スリリングではない」「おっさんばかり」とつまらないと言う反応を見せてましたが,わたくしは心ゆくまで堪能しました。
トムの役は保険会社の弁護士。突然ソ連のスパイの弁護を依頼されます。スパイ役は英国の演劇界の重鎮,マーク ライランスで、彼のおさえた演技がリアルで,真に迫っていて,もう賞候補確実でしょう。
映画はマークが尾行されるシーンから始まります。彼も尾行者も全員ソフト帽にトレンチコートか背広と言う格好で,他の道行く男性も同じ格好をしています。こう言うハードボイルド風の風景が又良いのです。勿論マークは卒なく,G−メンをまいて,プロの行動を見せるのですが,家でも外でも絵ばかり描いています。その画又かなり上手で,後にトムに彼のポートレートを贈るのですが,現実のトムより遥かに男前でした。
アメリカの正義を貫く誠実な弁護士のトムは,あくまでも公平な裁判を望みますが裁判長から陪審員からマスコミから一般人まで、差別心と偽善的な愛国心でソ連のスパイなどに全く関心が無く,単に死刑を期待するのです。
トムの顔が妙にむくんでいて,額の皺が張りぼての様なのはボトックスとやらの皺抜き剤を注入し過ぎなのか,皮膚下の脂肪のせいなのか,分かりませんが何となく不自然で,彼のアップを見ていると疲れるのです。
舞台はベルリンに移り,東独側を訪れるトムに色々な困難が生じますが,細かいところがすっ飛んで、結局無事に仕事をこなします。
御贔屓のドイツ人俳優,セバステイアン コッホ(「ライヴス オブ アザース」06のオスカー外国映画賞で俳優の役をしていました)が謎の仕掛人と言った役で,華麗な白い車を駆って登場します。
オースアメリカンで,気の良い男の役はトムにぴったりですが,スパイになるマーク ライランスの深い味わいのある,複雑な男をミニマムの表情で怪演しているパワフルな存在感には、さすがのトムもたじたじと迫られていて,そのパワーのバランス工合が非常に楽しめました。
もう少しシャープなカットをするとぐんと凄味が出るのですが、いつものスピルバーグのオハコのセンチな場面がそこかしこに出て来て、いささか鼻白みます。それでもスパイファンには堪えられない、東西問題の内容がたっぷりの映画で、見る価値は充分にあります。
ちなみにスピルバーグもスパイの大ファンで,おまけにマーク ライランスが大好きで今まで何度もラブコールを呼びかけたものの,マークはずっと首を振り続け,この映画でついに一緒に仕事が出来たと言う祝賀的作品でもあります。
2015「BRIDGE OF SPIES」 |
当時は公衆電話位しか緊急の交信法がありません。 |
MARK RYLANCE ( center ) |
額の皺をとくとご覧下さい。 |
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