REBECCA MILLER

REBECCA   MILLER

レベッカ ミラーと聞いても、え、誰という反応でしょうが、英国重鎮俳優のダニエル デイ ルイスの奥方にして、あのマリリン モンローと結婚した戯曲家のアーサー ミラーの娘御と言えば、少しはお分かりでしょう。

ミラーは1915年10月17日(私と同じ日にち!)に ニューヨークのハーレムに生まれ、マリリンと結婚したのは 1956年、61年に離婚して、62年にレベッカの母親のインゲボルグと結婚し、2005年2月10日に心臓病で亡くなりました。

父親が脚本を手がけた「クルーシブル」(96)という映画のロケで主演のダニエルと知り合い、それまで数多くの女優と交際し、フランスのイザベラ アジャーニトの間には子供(息子)まで作ったダニエルが結婚を決意したのがレベッカなのです。

レベッカは1962年9月15日にコネテイカット州のロクザベリーにアーサーを父に、オーストリア人の写真家のインゲボルグ モラスを母親に生まれました。
名門イエール大学を卒業した才女です。
ダニエルと結婚したのは96年11月13日、98年に長男のローナン、02年に次男のキャシェルが生まれました。

目下ハリウッドは女性監督が不平等に扱われると話題になっていて、レベッカが監督した「マギーズ プラン」(16)も内容よりも彼女の生まれと女性監督としての意識が注目されてます。
初めて彼女に会ったのは「プライベート ライヴス オブ ピッパ リー」(09)という映画で、ここではやはり逞しい女優のロビン ライトを主役にして、女性ならではの微妙なタッチを見せてました。

「父親の仕事をうけつぐのは絶対に避けようと、写真家の母を追って、ビジュアル アートに興味を持って育ちました。ですから大学でも美術と彫刻を選んで、それなりにアーテイストの道を歩みましたが、同じ頃女優としての機会を受けて舞台にも立つようになったのですよ」
そしてドイツの映画に主演「ジョージ エルザー」(89)、次はハリウッドに乞われて、ハリソン フォードと共演の「レガーデイング ヘンリー」(91)や「コンセンテイング アダルツ」(92)などに出演してます。
そのうち父親の血が騒いて、脚本を手がけたり、小説も書き始め、さらに監督業に進み、90年に初めて監督を手掛けたのです。
初めて父親にライターになると打ち明けた時のことを聞くと
「父は「それは良い仕事だ」と一言だけ言ってくれました。強力な支持を受けたと嬉しかったのを覚えています」
とプライドみあふれた表情を見せてました。

ダニエル デイ ルイスも桂冠詩人の息子ですから、お互いに高名な親を持った二人が惹かれ合ったのもうなずけます。

二人はダニエルが住むアイルランドとニューヨークの家とを往来しての生活を送っていますが、この両親の遺伝子を受け継いだ二人の息子の将来が気になります。
プライベートのことには一切口をつぐむ夫君と違って、レベッカは気さくに
「ダニエルは家事も手伝ってくれるし、育児にも励んで、とてもよく働いてくれるのですよ。一家でハイキングやビーチに行くとそれは甲斐甲斐しく世話を焼いてくれます。脚本はまず夫に最初に見せますが、いろいろ的を得たアドバイスをくれますね」
ちょうどブロードウェイでオープンした「クルーシブル」の舞台を見ましたかと聞くと
「プレス用の舞台を見ただけですが、素晴らしかった。ベン ウイショウが光ってましたよ」
と二人の馴れ初めの映画の舞台劇の主役を務めている英国人俳優ベンのことを称賛していました。
2013 ダニエルは「リンカーン」でオスカー主演賞受賞。
2016「マギーズ プラン」を撮影中、右はトラビス フィメル。
2013年ゴールデングローブ授賞式、レベッカのブーツがオリジナルです。

知的でソフトなレベッカはこの日、前髪をストレートにおろし、ウエストが締まったスーツというレトロなスタイルで現れて、それはシックで、オリジナル、そこらの露出で勝負の女優連中とはぐんと差をつけてました。
2016 -「マギーズ プラン」




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