2012 「 HOPE SPRINGS 」 |
じゃがいも顔が恐ろしくも 愛らしくもあるマルチタレントのトミー リー ジョーンズの頭がとてつもなく、ごつくて
巨大なのは脳細胞がたっぷり詰まっているからに違いありません。
何しろ1946年9月15日にテキサスのサン サバで生まれ 父親は牧場主にして石油掘り、母親は美容院経営の一人っ子(両親の注目を独占したふしが伺えます。)小学校の時から勉強に体育に秀で 奨学金で有名私立校から万能少年の
トミー君はハーヴァード大に、ここで後に副大統領になり
ノーベル平和賞を取ったアル ゴアと同室に。在学中に演劇サークルに入り 古典劇に凝ったりして それでも成績は群を抜いて 69年に最優秀学生として卒業。
それから ニユーヨークに出て、他の俳優志願と違い すぐに役を得ます。それが「ある愛の詩」(70)のライアン オニールのルームメイトと言う役で 煙草を吸いながらポーカーに興じるシーンをあまりに苦々しく演じて おまけにあの顔ずらですから メロドラマにそぐわないと監督はカットしてしまったそうな!! 何と言う恥辱!しかしそんな事に構ったりする凡人ではないトミーは前進を続けます。
「逃亡者」(93)はハリソン フォードが無罪の逃亡者
で彼と執念深く追いかける刑事をトミーが演じ 深夜の捜索で檄を飛ばす刑事の迫力は凄く とてもハリソンには勝ち目がなさそうでしたが もちろんハンサム ハリソンが逃げ延びるのです。この役でアカデミー助演男優賞を取ったのはトミーでハリソンは今だに獲ってないと言うのがみそですね。
さぞや溜飲を下げた事でしょう。
会見の彼はどうして俺はこのようなたわけた事をしなければならないのか と見るからに不愉快な顔で現れ もさもさと “ アイ ドント ノー。” を繰り返し “ 脚本にそう書いてあったから。” と愛想など死んでも言いません。
「メン イン ブラック」シリーズはウィル スミスの愛嬌
満タンに トミーのブッキラボー満点が最高の面白さを生んでいて 異星人退治のプロットを利用した日本で大人気のコマーシャルがここで生まれたのでしょう。
新作「ホープ スプリングス」(12)ではメリル ストリープの夫役。この会見には珍しく相好を崩して現れ、けたけたと笑いながら映画作りから妻操縦法まで話してくれました。
“ この40年間 遠いところからずっとメリルといつか共演したいなーと思っていたから話が来た時は台本も読まずに
承諾した。両親のセックスを見ているようで気恥ずかしい
場面が多いが そこに僕らはやりがいを見たのだ。
日本のCM撮りはクルーが最高級、おまけに監督が一言も英語を話さなくてこれが居心地の良いのなんのって。終わったら沖縄に言ってダイヴィングをし,それから又映画の仕事がたくさん控えている。
ポロ競技が大好きで 暇さえあれば私も参加する。アルゼンチンに行っては良い馬を探して来て 一番上等の馬を妻に進呈するから妻はチャンピオンになってしまった。妻に心ゆくまでショッピングさせ 欲しいものは何でも与える、それが夫婦仲の秘訣だね。”
と不景気などどこ吹く風と言った風情で言ってのけるのがトミー流のユーモアでしょう。
ちなみにアルゼンチンはポロ競技用の馬の一大産地なのです。
スピールバーグの大作「リンカーン」(今年公開予定)では
エビ足(一種の奇形)で脱毛症のタデウス ステイーヴンス
(Thaddeus Stevens) 議員の役でトミーは、
“ 俳優にとってもっとも楽しい役だね。ずっとはげ頭で 足を引きずっているのだから!”
とうそぶくのでした。
次は「エンペラー」(公開未定)でトミーはマッカーサー
元帥の役。第2次世界大戦が終戦を迎え 天皇を裁判に掛け
戦犯にするか と言う判断に迫られ 同時に部下が日本人の恋人を戦火の混乱の中で探すと言うロマンスも盛り込んである戦争ドラマだそうです。
“ いまは監督が一番楽しい。自分のイメージを創りそれを観客に喜んでもらう一体感は何事にも代え難い。”
と繰り返すように「メルキアデス エストラーダの3度の埋葬」(05)と言う男の信念を描いた作品は監督と主演を兼ね カンヌ映画祭男優賞を得てますし 他にもテレビの映画を数本監督して来ました。
次は ジョン ウェインの最後の映画 「 ラスト シューテイスト」(76)の原作者が書いた「THE HOMESMAN」の映画化に取りかかるそうです。
この原作者のグレンドン シュワツアートは西部劇も「ボーイ ハント」(60)のような青春ものも書いた小説家で
実はうちの隣に彼の息子が住んでいるのです。マイルズ
シュワツアートは父親のロイヤルテイーを管理しているので
今回のトミーの着手に大喜びしていました。しかしトミー
1991 「JFK」 |
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