NIKI LAUDA

NIKI   LAUDA


ロン　ハワード監督の「ラッシュ」（１３）はオースオリアのレーサー，ニキ　ラウダと英国のレーサー，ジェイムス　ハントの活躍とライヴァル意識を描いた秀作です。
明日（１月１２日）のゴールデン　グローブ授賞式に，ニキは自家用ジェットで，映画の上で彼を演じるドイツのスター、ダニエル　ブルールと家族を連れてハリウッドにやって来るばかりか，プレゼンターの役まで引き受けたとか。


１９４９年２月２２日ウイーンの裕福な銀行家の家に，アンドレアス　ニコラウス　（ニキ）として生まれ，将来は代々のビジネスをつぐ筈がエンジニアリングとスピードに凝ったニキは自分でスポンサーを捜したりと稼ぎながらレースの世界に入ります。前歯が出っ歯だったために，ラット（ネズミ）と呼ばれたりしたものの、レースと車の知識の才能はぐんぐんとのびて評価されました。
７０年代のフォーミュラ　ワンが全盛時代で、英国の金髪のプレイボーイ，ジエイムス　ハントとのライバル争いは当時のトップページを飾るスポーツと言うより芸能ニユースだったようです。
ニキは１９７５年にF１レースに３度優賞，ハントも同様に華やかな勝負を繰り広げていました。
翌年の７６年のドイツでの競技の前に、技術とメカに秀でているニキは，天候が悪いからレースを中止した方が良いと助言したのですが，結局、決行となり、フェラリに乗ってレースに出場し，事故に会い車が炎上，全身火傷を折って、特に頭部のやけどから，神経のダメージをうけ，再起不能と言われたのでした。
何と言っても反抗精神で生きて来たニキですから，怪我など何のそのと言う不屈のガッツで６週間後にはレースに登場しとのです。
その後は顔の半面のケロイドを隠すため帽子を目深にかぶり，自分の航空会社を経営したり，そこで働いていた３０歳年下のフライト　アッテンダントと再婚して，驚くなかれ！２００９年，ニキが６０歳の時に男の子と女の子の双子が生まれたのでした。

　　実物のNIKI  LAUDA  と  JAMES HUNT

2013  RUSH  PREMIER   DANIEL    BRUHL AND NIKI   LAUDA

と言うわけで映画スターではないですが，世界中のレースファンにとっては，巨大なスターの存在です。
２０１３年にトロント映画祭でニキに会った時もシャープでウイッテイーな素敵なヨーロッパの香りが漂ってました。今もレース協会の理事など努め，テレビのコメンテイターをし、自分のレースチームを持っているエネルギッシュなスポーツマンで，絶対に年令やハンデイキャップなどに臆する事のない勇気の固まりでした。
お手本とするのはともかく，こう言うシニアーの活躍を見ると同世代としてニキ偉いとニキニキしてしまうのです。

２０１３「RUSH」の時トロントで。