BUENOS AIRES * TANGO

BUENOS   AIRES       *TANGO


街のそこかしこに音楽が流れると老いも若きもタンゴのステップを踏む、と言うイメージは見事にかき消されました。特別な場所に行けば,そう言うハプニングが見られるでしょうが。今回はストライキのせいで,街中ゴミの山でしたし。
タンゴショウのレストランでは観光名所と言われるエル ヴィエホ アルマセン El Viejo  Almace,デイナー付きで約90ドル(900ペソ)、午後8時の開演。3メートルX8メートルぐらいの狭い舞台に4組の男女がとっかえひっかえ衣装を替えて踊り続け,後ろにはアコーデイオン2台を含むバンドがライヴで演奏してます。プロですから,アクロバテイックな動きが多くて,見せ物には向いてますが,とても民族の舞踊ってなニュアンスはありません。
男性の股間に女性が足を突っ込んでバランスを取って動くので,間違って蹴っ飛ばされる「事故」もあるだろうと,そのスピーデイーで,正確な踊りに感心してしまいます。

豊満な女性とシニアのダンデイーな男性がそれぞれ歌を披露して座を繋ぎ,バンドのメンバーのソロも、どれもセンチメンタルな曲ですが、伝統の誇りが重なって、心を揺さぶられました。
客席は満員でほとんどがアメリカ人のシニアー,テーブルにつくと安いシャンペンなど出て来ます。
2時間たっぷりの舞台が終わると向かい川にあるレストランで10時からの定食。かなりおざなりな観光用でステーキと魚のメニュー。

最後の夜,最も由緒あるアルゼンチン料理を庭付きの白亜の館でと言う評判のクラブ デル プログレソ Club Del Progreso に行く事に。近所までいくとこのあたりが真っ暗で停電。それらしいレストランが見つからないので,老婦人に尋ねると「あそこ!」とおしえてくれて、闇夜に白く浮き出た豪華な塀と鉄の扉,金のプレートにはしっかり名前がありましたが、なんと営業を止めてました。老舗がどんどんつぶれて行くのも経済不況のためです。

それではと近くの気楽なレストラン「スイパチョ」に入るとぎんぎんのアコーデイオンが響き,満員のテーブルの間を縫って1組のプロのダンサーがセクシーにタンゴを踊っています。食べるのが目的でしたから,遠くの席に座りましたがすぐ目下のテーブルに踊り手たちがしどけなく順番を待っていて,下着など丸見えで,それなりに楽しい眺めではありました。
出来れば老人たちのゆっくり、厳かに踊るタンゴをぜひ見たかったと思います。
エル ヴィエホ アルマセンのアコーデイオニスト








向かいのレストランでまず赤葡萄酒マルベック


アメリカ人のグループのひとりの老男性が日本語が話せて,写真も撮ってくれました。



スイパチャ レストラン

後ろのネオンは地元のビール

少しのスペースで激しくタンゴを踊ります

バーの壁には豆や穀物の容器を利用した飾り


アコーデイオン弾きのお人形

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