STEVE ZAHN

STEVE   ZAHN


四角い顔を眺めているだけでも,何となくおかしくなって来るコミカルなステイーヴ ザーンのザーンはドイツ語で「歯」と言う意味だそうで,ドイツ式発音は ツアーン と言うそうな。
最近はあまり見かけませんが,まもなくオスカー賞候補者の一人に選ばれそうな,マシュウ マコハヘーがゲイでもないのにエイズ患者になって,それも末期と言われて,無許可の薬をメキシコなどに買い付けに行くバイヤーになる「ダラス
バイヤーズ クラブ」(13)でひょっこり,危機に現れるローカルの警官になって,出て来ます。主演者の弟か何かかな?と最初は思うのですが,どうも無関係に,偶然,顔を出すと言う案配に。女装の患者など変わった人物が大勢出て来る中,ステイーヴの登場はその場に安心感を与える,安定剤のような存在と言いましょうか。

1967年11月13日ミネソタ州のマーシャルに、ルーテル教会の牧師を父に持って生まれ,小さい時から歌ったり,物真似したりの活発な子供だったそう。俳優になろうと地元の舞台劇に応募して「ビロキシー ブルース」の主役の座を得て,そこからハーバード大の演劇部,次はニユーヨークと舞台の基本を磨きます。
「バイバイ バーデイー」のミュージカル巡業には,イーサン ホークとずっと一緒だったそうで,次のブレーク,「リアリテイー バイツ」(94)では監督のベン ステイラーに見出されて,映画に出演,それでも舞台俳優と言う情熱を持っていたステイーヴは,イーサン,ロバート ショーン レオナルド,フランク ワーリーと言った若手,その中には「いまを生きる」(89)の同級生たちも居て,希望と怖いもの知らずの仲間は「マラパルテ」と言う劇団を設立。しばらくここで経験を積みます。

トム ハンクスが「ザット シング ユー ドー」(96)にステイーヴを起用した時はちょうど「戦火の勇気」(96)でオーデイシヨンした役をマット デーモンに取られた時だそうで,ここで気を取り直したのでした。

彼のコミカルなセンスがよく見えるのは「ロードキラー」(「ジョイ ライド」01)と言うポール ウオーカーと車に乗っていて,大きなトラック運転手を辛かったために,猛烈な復讐を受けると言うロードトリップもので,美男故にあまり面白くないポールの横でめちゃくちゃに変な事をして,非常に笑えます。

「サハラ」(05)では主役のマシュウ マコハヘーから手書きの手紙で出演の依頼が届いたそう。そう言う事をしてあげたくなる,のほほんとして性格がステーヴにはあるのです。
ドイツ人のワーナー ハーゾッグが監督,クリスチャン ベイル主演の「戦場からの脱出」(「レスキュー ドーン」06)は世にも苛酷なラオスでの逃避行を描いた,ハーゾッグが既に手がけた「LITTLE  DIETER NEEDS  TO  FLY 」(97)と言うドキュメンタリーの映画化で,ステイーヴは40ポンド減量して,ある日トイレで失神し,その後も支離滅裂になってしまった程の肉体的にも,精神的にも苦しいロケだったと言ってました。出演者たちは全員ジャングルで暮らし,マラリアになったり,赤痢になったりしたと言う、いかにもハーゾッグならではの撮影だったそう。

舞台時代に知り合ったロビン ピーターマンと94年に結婚,ふたりの子供がいて,うちでは大変なよきパパなのだよと鼻の穴を膨らませて,自慢していました。
2006「戦場からの脱出」

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