GIANCARLO GIANNINI


GIANCARLO  GIANNINI

イタリアの名優、ジャンカルロ ジアニーニに2,3度会いました。
今年78歳のジャンカルトの最も有名な主演作は「スウェプト アウェイ」SWEPT AWAY(74)でしょう。お金持ちで横柄な女性が無人島に無教育で野蛮なボート漕ぎと流されて、主人と召使いの立場が逆転するという典型的な社会の皮肉と性的な衝動にあふれる物語。

イタリーの有名な女性監督、リナ ウェルトミューラー
LINA WERTMULLER が監督、翌年もジャンカルロを主役にして「セブン ビューテイーズ」SEVEN BEAUTIES(75)を手がけています。

マドンナ MADONNA がこの高慢な女性を演じたいと当時の夫、ガイ リッチー GUY RICCHIE にせがんで同題の「スウェプト アウェイ」(02)に主演した時、船頭を演じたのがジャンカルロの次男坊、アドリアーノ ジアニーニ
ADRIANO GIANNINI というのも愉快な歴史のめぐり合わせでしょう。
最もマドンナ版は全く評判が良くなくて、そのうち夫婦仲も悪くなってしまったという不運な映画になってます。

ルキノ ヴィスコンテイ LUCHINO VISCONTI 監督の最後の作品「デイ イノセント」THE INNOCENT (70)でも光った演技を見せています。

初めてジャンカルロに会ったのは、おそらく「ミミック」MIMIC (97)というホラー映画だったと記憶しています。
メキシコのギレルモ デル トロ GULLERMO DEL TORO が監督、ミラ ソルヴィーノ MIRA SORVINO が主演でした。

それからイタリア映画のイベントで会ったのが2度目、3度目が2019年のテレビドラマ「キャッチ22」CATCH 22 のイタリーはサルデイニア SARDINIA 島でのロケの時。
ジョージ クルーニー GEORGE CLOONEY が監督と脇役を兼ねた第2次大戦中の不合理な軍隊の掟に反抗する兵隊の話です。

2019 CATCH 22

NO. 2  PHOTO IN SARDINIA 

非常に暑い日の午後のインタヴューだったのでおそらくお昼寝がしたかったに違いないジャンカルロはかなり不機嫌でした。
役も小さく、イタリー人のベテランだから起用された、という感じで、それもあったのかもしれません。

ヨーロッパの俳優は機嫌の良い時は滅法おしゃべりになったり、よく笑ったり、パブで飲んでいる時のように気楽になりますが、機嫌の悪い時はそれを隠さないで仏頂面でぶつぶつを最小限のコメントを返してきますから。
ハリウッドのスターのように、人気、次の役の可能性、ギャラなどを心配して、愛想を振りまくなんてことはまずしません。

1942年8月1日 イタリーのラ スペジア LA SPEZIA に生まれたジャンカルロは演劇学校を出て、すぐに役を得て、現在までに圧倒的な量の167本もの映画とテレビに出ています。

声優としても有名で、メル ギブソン MEL GIBSON 、ダステイン ホフマン DUSTIN HOFFMAN 、マイケル ダグラス MICHAEL DOUGLAS 、ジャック ニコルソン JACK NICHOLSON と言った男性的な俳優たちのイタリー語版を手がけて来ました。

最初の妻との間に二人の息子(長男は若くして死亡、その次男がアドリアーノ)、再婚した妻との間にも二人の息子が生まれています。

嬉しそうな父と息子。ジャンカルロ と アドリアーノ

1971「デイ イノセント」ルキノ ヴィスコンテイ監督と(右)

ラ スペジア 生まれ故郷

1974「スウェプト アウェイ」マリアンジェラ メラト と。

1975「セブン ビューテイーズ」




1974「スウェプト アウェイ」

2002「スウェプト アウェイ」日本のポスター

1974「スウェプト アウェイ」

1974「スウェプト アウェイ」

2002 マドンナ版 アドリアーノ(左)




1974「スウェプト アウェイ」真ん中が監督のリナ ウェルトミューラー




Comments

Popular posts from this blog

IGGY POP

DEVON AOKI

ADAM LAMBERT