PATRICK STEWART

July 15, 2022

PATRICK STEWART

英国演劇界の重鎮、サーの称号を持つパトリック　スチュアートの事をここに書いてないことを発見。

これは大変。ところが映画のリストを調べると「スター・トレック」STAR TREK シリーズでのピカード船長 PICARD 、「X−メン」シリーズのプロフェッサーX 　などの人気アクション　シリーズの親分役以外に、余り　シリアスなドラマ映画に出演していないのですね。

今までのキャリア合計出演作数が１５７本という膨大な数なのに、いまいち、記憶に残る秀逸な作品が少ないのが不思議です。どうも舞台でドラマテイックな役を存分に演じたために映画やテレビでは、重い責任を持つ役を敬遠していたのか、それとも、製作者が重みをつけるためにアクションシリーズのリーダー役に最適とピカード艦長の役を演じてもらったところが　すっかりそのパターンにハマってしまったのか、ギャラが高くて現場が楽しそうと当人が選んだのか、全部の要素が合わさっているような気がしますが、ともかく、本数を考えるとハードワークの俳優、かなりワーカホリックな印象も受けます。

１９４０年７月１３日　英国はヨークシャー YORKSHIRE のミュアフィールド MIRFIELD に郵便局に務める父親と織物工場で働いていた母親の間に生まれました。父親は第２次大戦のダンケルク戦 DUNKIRK で精神的な障害を得て家庭内暴力を振るい、非常に貧しい家庭だったこともあってパトリックは一刻も早く家を出ることばかり考えていたそう。

後になって父親の思い出をこう語っています。

「「マクベス」MACBETH を演じることになって老けメークをし、髭をつけて鏡を見たら自分の父親がそこに居た。衝撃的な瞬間だった」と。

学校の先生が、一人ぼっちのパトリックにシェイクスピアの本を渡して、ここから彼のドラマに対する興味が湧き出し、　

１２歳から地方の劇団に所属、６６年からはロイヤル　シェイクスピア　カンパニー ROYAL SHAKESPEAR COMPANY で数多くの舞台で主演、ブリストル　オールド　ヴィック　シアター　スクール BRISTOL OLD VIC THEATER SHCOOL の奨学金を得て演劇を正式に学び、生活費を稼ぐためにローカルの新聞社に勤めたりもしたそう。

映画は「エキスカリバー」EXCALIBUR（８１）「デユーン」（８４）DUNE などを振り出しに、テレビの「新　スタートレック」（８７−９４）のジャン　ルック　ピカード JEAN LUC PICARD 艦長役が転がり込みます。

「テクノロジーに全く無知だったが、専門用語を完璧に分かっているようにしゃべる「テクノバブル」台詞回しが上手になり、長年培ったシェイクスピア風のアクセントも受けたようだ」

とコメントしていました。

「X−メン」シリーズ（００）のチャールズ　ザヴィエ CHARLES XAVIER 役も７本も出演、「ローガン」LOGAN（１７）を最後にザヴィエ役から引退。

テレビにばかり出ていると演技が鈍るというわけでしょうか、ブロードウェイにも進出、９１年には一人で４０役も手掛ける「クリスマス　キャロル」CHRISTMAS CAROL に出たり、「オセロ」OTHELLO を主演したり、「ゴドーを待って」（０９）WAITING FOR GODOT ではイアン　マッケラン IAN MCKELLEN と共演しています。

２０１０年には英国女王から騎士の勲章を授かっています。

１９６６年から９０年まで、シーラ　ファルコナー SHEILA FALCONER と結婚、二人の子供（息子のダニエル DANIEL と娘のソフィー SOPHIE ）が生まれ、００年から０３年までウエンデイー　ニュース WENDY NEUSS と再婚、２０１３年には３度目の結婚を３８歳年下のサニー　オゼル SUNNY OZELL と。挙式を司ったのは親友でしばしば、映画、舞台で共演するイアン　マッケランでした。