RAY LIOTTA FOR KINEMA JUNPO

July 07, 2022

RAY LIOTTA FOR KINEMA JUNPO

２０２２年５月２６日にロケ先のドミニカ共和国で急死した　レイ　リオッタの想い出をキネマ旬報７月下旬号に書きました。たった６７歳の若さで、美しい婚約者と一緒に、題名も不穏な「デンジャラス　ウオーター」の撮影に参加中。

クローズアップで迫ってくるあの刺すような青い目はもう見られません。

７月下旬号は妙に昭和な雰囲気の色とデザインの表紙で７月５日発売です。本屋さんにどーぞ。

少し前にこのブログに書いたレイのページを載せましょう。

オスカー１０部門でノミネートされている「マリッジ　ストーリー」MARRIAGE STORY（１９）で、マフィアかギャングのような風体と態度の弁護士役で登場、いつもの強面のルックスと脅かしの接近法がいかにも　レイらしく、笑ってしまいます。

ニキビ跡がハンサムなレイの顔に「ヤクザっぽさ」を加えて彼自身も単なるハンサムな俳優の領域を出る「味のある役」を演じてきました。
最も最近は肌を滑らかにするトリートメントでもしたようでかなりスムーズなお肌になってますが、歳もとってきたので
年輪と貫禄が魅力になっています。

ハンスが若い時、レイに似ていると言われてあまり嬉しがらなかった記憶があります。

１９５４年１２月１８日　ニュージャージー州のニューアーク NEWARK に　レイモンド　アレン　リオッタ
RAYMOND ALLEN LIOTTA として生まれたレイは６ヶ月で養子に。養子先はイタリア系で父親は自動車部品工場のオーナーで、母親は町の社会活動家だったそう。
ずっと後になっての２０００年にレイは実の両親を探し、スコットランド系だと知りました。

マイアミ大を１９７８年に卒業、演劇のメッカ、ニューヨークに出てバーテンダーなどをしながら劇場の舞台に出たりしているうちにテレビや映画の役も舞い込んでくるように。

１９９０年の「グッドフェローズ」GOODFELLLAS ではヘンリー　ヒル HENRY HILL の役を演じてマーテイン　スコセッシ MARTIN SCORSESE 監督の期待に応えていますし、「コップランド」COPLAND（９７）では主演のシルベスター・スタローン SYLVESTER STALLONE の熱演を巧みに支持して演技力の冴えを見せていました。

私生活では９７年に女優のミシェル　グレース MICHELLE GRACE と結婚、テレビ映画の「ザ　ラット　パック」
THE RAT PACK（９８）ではレイが主役のフランク　シナトラ役を演じて、エリザベス　テイラーにそっくりなミシェルは小さな役のジュデイ　キャンベルを演じていました。
しかし２００４年に離婚、娘がひとり生まれています。　　以後レイは静かに、深く潜航しているようで、時たま　レデイ　ガガ LADY GAGA と付き合ったとか、その他のデートの相手との写真がたまに出てきますがあまりスキャンダラスなゴシップなどはありません。

最近ではTVシリーズ「シェイズ　オブ　ブルー」
SHADE OF BLUE （１６）でジェニファー　ロペス JENNIFER LOPEZ と共演、悪徳の刑事の日常を描いています。

これまでに１１６本もの映画、テレビに出演しているレイですが、圧倒的に悪漢ぽい役柄が多いために、この「シェイズ。。」でも裏で私腹を肥やす刑事役を自然体で演じ、相手役のジェニファーも正義感だけではやっていけない状況をやるせなく演じて、ちょっと薄汚い雰囲気が見ものと言えましょうか。

お次はレイの郷里の街を舞台にした「ザ　メニー　セインツ　オブ　ニュアーク」THE MANY SAINTS OF NEWARK（２０）と言うニュー　ジャージーのギャング、トニー　ソプラノ TONY SOPRANO の生涯を描いた映画に出演、その後も４本もの出演作が並んでいるという忙しさです。