VINCE VAUGHN

VINCE   VAUGHN

映画界でも目立つのっぽですが,キャラクターが磊落なので背の高さが気にならないヴィンス ヴォーン。ルックスが,ようく見ると、ちょっとホラー系,それでもお気楽,怠慢,どこ吹く風、と言う態度で,ハリウッドのフラタニテイー コメデイーのシンボルとなってます。フラタニテイーは大学の男子寮,そのお馬鹿なノリを40歳になっても続けているタイプの男性たちの喜劇。
「いやあ40歳になってふと鏡を見たら髪に白いものが!パニックになって母親に電話したら,自然に段々黒くなるシャンプーがあるからそれを使えと。早速試したら,時間を長くしすぎて,カラスの濡れ羽色のごとく真っ黒になってしまった。自然どころではなく,かつらみたいで,会う人ごとに,弁解するしまツ。しかし女優でなくて本当に良かった。40歳を超したら,辛いからね。まあこの世界,40歳を越さなくても厳しいが,プレッシャーが整形美容とかに走らせるのだろうね。僕は今のところ全て自然のほんもので添加物はありませんよ」
と新作「ザ デリバリーマン」(13)の会見でほざいていました。
タブロイドに,かなり髪が薄くなったヴィンスの数年前の写真と最近の妙に髪の量が増えた写真が載って,人工植毛か!などと騒がれていましたが,生え際の後退はかなり昔から。今回も額が顔の半分以上を占めると言うおでこマンでしたが。

1970年3月28日ミネソタ州ミネアポリス生まれと言う中西部育ち。父親はセールスマン,母親は不動産屋、後に株のブローカー,ふたりの姉と言う典型的な,道徳観の強い家族だったそう。シカゴの郊外に移ってから,ヴィンスのコミカルなパーフォーマンスが仲間内で評判となり,高3の時は級長とは言え,成績はやっと卒業出来るものだったとか。

この頃車の事故に遭い,スポーツ奨学金をあきらめ、大学には行かず、6フィート6インチののっぽヴィンスはオーデイシヨンを受けながら,演劇学校で基礎を磨きます。
もろもろのテレビの仕事をこなし,「ルデイー」(93)で映画デビュー。ここで親しくなったジョン ファヴローと組んだのが「スウインガーズ」(96)でこれがヒットします。

ここからヴィンスのオトナコドモの無責任な,しかし面白い奴と言うキャラクターが刻まれ,喜劇役者としてスタート。

初めて会ったのは「ロスト ワールド:ジュラシック パーク」(97)の主役を演じたとき。スピルバーグの大ヒットの第2弾に出演,それも主演を乞われた時は,仰天して,長いこと誰かのいたずらかと信じられなかったと白状してました。気取らずひょうきんで,正直な性格がしっかり見て取れた最初でした。
以来約10回の会見を重ねてますが,人気女優のジェニファー アニストンと05年から約2年間交際して,パパラッチのターゲットにもなりました。
不動産エージェントのカイラ ウイーバーと2010年に結婚,息子が13年に生まれています。

今回の会見では
「僕が演じるデイヴィッドは,怠慢で、超マスターベイターで全く取り柄の無い男。20年前に金欲しさに,数度にわたって精子を提供して,500人余りの子供がいると言う大問題に取り組んでいる。僕も実際にどういう風に精子を提供するのか,しっかりやってみたが,色々とルールがあって軽く出来るものではないと知りましたね」
とにやりとするのでありました。
これまでの彼の映画のポスターをご覧下さい。どれも似たり寄ったりのほいほい男の役ばかり。毎度 彼自身に近いような役を演じて,本当のヴィンスの姿がぼやけて来ているのも,彼の戦略なのかもしれません。

2013 「DELIVERY   MAN」

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