SIDNEY POITIER 1927-2022


 SIDNEY  POITIER  1927-2022


シドニー ポワテイエが94歳で亡くなりました。

亡くなった1月6日に「招かざる客」GUESS WHO'S COMING TO DINNER (67)をもう一度観たのですが、改めて彼が保った誇り、矜持、格調、威厳 美意識の大結集を観た気がします。白人社会に受け入れられるための努力が痛ましいほどで、現在の黒人が観たらどう思うかな?と考えてしまいました。

彼に会ったのは2回、最初は2012年、ゴールデングローブ授賞式でモーガン フリーマン MORGAN FREEMAN がセシル B デミル CECIL B. DEMILLE 功労賞を受賞した時。

それから2014年頃、UCLAの確か、ロイスホールでスタンレー クレイマー STANLEY KRAMER 監督の作品をリストレーションした時のイベントで、ルー ゴセット ジュニア LOIUS GOSSETT JR 、などに混じってスピーチをした後、ロビーでのカクテルでご挨拶。威厳に光り輝いている感じで近寄りがたい存在でした。

1927年2月20日にフロリダのマイアミに生まれ、育ったのはバハマのナッソー、農村の出身で、父親は西インド諸島でトマトを栽培していた農夫で家計の足しにタクシーの運転手もしていた極貧の家庭だったそう。

生活費を稼ぐために15歳で米国に渡ってマイアミからニューヨークへ。ここから人種差別、アクセントや発音が違うと笑われたり、あらゆる苦労を味わって舞台裏の仕事をしながら演技の勉強に励みました。

「手錠のまゝの脱獄」THE DEFIANT ONES (58)で共演のトニー カーテイス TONY CURTIS と共にアカデミー主演賞候補に。「野のユリ」LILIES OF THE FIELD (63)で黒人初のアカデミー主演賞受賞。

最初の奥方は1950年に結婚したファニタ ハーデイー JAUNITA HARDY 、4人の娘が生まれ、65年に離婚、59年から59年迄ダイアン キャロル DIAHANN CARROLL といわゆる、ラブアフェアの交際、「失われた男」THE LOST MAN (69)で共演したカナダ人の女優、ジョアンナ シムカス JOANNA SHIMKUS (1943年生まれ)と76年に再婚、娘がふたり生まれています。

1974年には英国女王から騎士の勲章を受け、1995年にはセシル B デミル賞を受賞、バハマの駐日大使に任命されて97年に来日、と世界中から多様な栄誉を受けました。

絶対に奴隷や黒人を蔑視するような役を手がけず、黒人が正しい進路を歩むようにと身を持って示し、自分自身をも独学で高い教養を身に着けた歴史に残る「偉人」と言えましょう。


2012年ゴールデングローブ授賞式 モーガン フリーマンとヘレン ミレンと。





2012年 ゴールデングローブ賞







2012年 モーガン フリーマンを抱きしめています。左はヘレン ミレン。





2012年ゴールデングローブ授賞式、ヘレン ミレン、モーガン フリーマン





「バナナ ボート」のハリー ベラフォンテとは生涯の友


 

デンゼル ワシントン と。

ジョアンナ夫人と娘たち

ジョアンナ夫人と娘たち







ハリー ベラフォンテ と。

ジョアンナ シムカス夫人と

67「招かざる客」キャサリン ホートンと。

最初の奥方、ファニタ と。

家族写真

娘のシドニーと。

1965「いつか見た青い空」エリザベス ハートマン と。
2014年頃 クレイマー スタンレー追悼会 ルー ゴセット ジュニアと。





常にきちんとフォーマルな格好を保っているのもシドニーらしいです。




ルー ゴセット ジュニア とは一緒に写真を撮れましたがシドニーは恐れ多くて遠慮しまた。




しゃがんでいる御婦人がスタンレー クレイマーの未亡人、黄色いジャケットが娘さん




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