IAIN GLEN

IAIN  GLEN


イアン グレン。スコットランドは1961年6月24日にエジンバラ生まれのちょびっとニヒルで貴族的な悪漢を演じるとおはこの俳優です。
同じくスコットランド生まれのユワン Ewan マグレガーと似て最初はどういう発音するのかわからない変わった、それでいて、短いファーストネームで、どちらもスコティッシュ特有の名前だそう。

新TVシリーズ「ミセス ウイルソン」MRS. WILSON (19)では題名の女性の夫役、ミスター アレキサンダー ウイルソンを演じています。
実在の夫婦で、あの口がアヒルのようなのが魅力的な英国女優のルス ウイルソンのお祖母様がミセス ウイルソンで、彼女の夫(つまりお祖父様)があまりに驚愕の存在だったためにテレビ映画化に持ち込まれたのでした。

アレキサンダーはMI-6 英国諜報機関のエージェントにして陸軍大佐だった上に、自分のスパイの過去をネタにしてスパイ小説まで書いて、ここまでは、まあ、ジョン ル・カレなどと似てたまにある話ですが、実は彼には4人もの妻がいたのです。

普通の女たらしの10人の内妻、ガールフレンド、などというのではなく、
同時に数人の女性と結婚して、子供もそれぞれ複数だったり生まれて、どの家族もアレキサンダーが自分たちの夫であり、父親だったと信じて疑わなかったという小説よりも不思議な現実の話なのでした。

第2次大戦直後の混乱も手伝っていますがアレキサンダーはインドに駐在したり、神出鬼没で、ある妻は夜ほとんど夫は家に戻らなかったと言ってますし、どうも離婚証書を偽造してまで結婚式を挙げるという「マメな男性」だったのは確かです。

そして、目が細くて、シニカルそうで、女たらし風のイアンはこの元スパイの重婚亭主役にピッタリ。

実際のイアンもノンシャランの態度で、どこ吹く風、まあ、インタヴューをこなして次はマーテイニでも飲みに行こうか、という一所懸命さが全くゼロのタイプで、それが独特な魅力になっています。

最近では「従姉レイチェル」(17)MY COUSIN RACHEL で主人公、サム クラフリンの良き相談相手の役、「ダウントン アビー」では、サー リチャード を演じてますし、たくさんの映画で上流階級の繊細にして、気位が高く、済ました表情の役を演じています。

かなり昔の映画ですが、イアン グレン といえば古いファンなら思い出す「マウンテン オブ ザ ムーン」MOUNTAIN OF THE MOON(90)と言う、19世紀に実在した二人の英国人探検家(Captain Richard Francis Burton  と イアンの役 Lieutenant John Hanning Speke)がナイル川の源を調査する旅に出て、土人の襲撃やら、英国アカデミーの嫌がらせやら、裏切りなどのドラマを盛り込んだ冒険映画にバートンになるパトリック バーゲンと共演、異国情緒に溢れたロケーションに豪快なアドベンチャーが盛り込まれた「歴史的にもタメになる映画」です。
まだ若くて、純情で、美男子のイアンがワイルドなタイプのパトリックと良いコントラストを見せて当時の女性ファンの心を揺さぶったことでしょう。

イアンはずっとスコットランドで学業に勤しんだようで
エジンバラ アカデミーから、アバデイーン大学を卒業して
からロンドンのRADA で本格的に演技を学びました。


1990 「マウンテン。。」の美男子イアン



パトリック バーテン(左)とイアン







1990「マウンテン。。」のイアン



2017「従姉レイチェル」左は サム クラフリン


2017「従姉 レイチェル」サム クラフリン と。


2019   MRS. WILSON 彼のお気楽な姿勢とちょっと距離をおいた感じがおわかりでしょうか?



MRS. WILSON    Ruth Wilson  ルスは実際の祖母を演じています。

2019 2月  「ミセス ウイルソン」

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