BILLY  CONNOLLY


ちょっと前まで,ビリー コノリーは怒りん坊で悪名高かったのですって。英国人記者の話ですが。

「ミセス ブラウン」(97)でジュデイー デンチ演じるヴィクトリア女王の厩番,ミスター ブラウンを演じた時に始めてビリーの会いましたが,最初から終わりまで,玄人のコメデイアンだし、パブや舞台裏でならしたジョークの連発で,怒りん坊とは全く思えませんでしたが、若い頃の体制に反抗する姿勢を聞くと、さもありなんでした。

何と言ってもスコットランドの労働者階級の街,グラスゴーに1942年11月24日に生まれ,大英帝国が大嫌い,スコットランド独立を叫ぶ、根っからの反逆児なのですから。

バンジョーがお得意で「ハンブルバムズ」(謙虚な浮浪者)と言うフォーク バンドでならし,後にゲリー ラファーテイーと組んで「ベイカー ストリート」を結成,同時にスタンダップ コメデイーでも名を馳せたのです。

今回は新作「クワルテット」(12)と言うダステイン ホフマンが初監督のオペラを中心にした映画に出ていること、
来年(13)と再来年(14)の「ホビット」シリーズに出ていることでニユーヨークはマンハッタンの瀟洒なホテルで会見となりました。

ぼさぼさの白髪にデニムの上着につぎはぎだらけのズボン,まあるい眼鏡に,インデイアン ジュウェリーと60年代のヒッピーの出で立ちで「ヤーホー!ラブリー ツー シー ユー オール!」と現れました。

凄いスコットランド訛りで,おまけに大きな声が楽しい傍若無人ぶりです。

「デザイナーの服なんて糞食らえ!ですよ。あいつらはみんな制服を創っているのだから。ナチのユニフォームであれ,警官であれ,制服は大嫌い。だから僕は60年代のままの格好をしている。ヒッピーを貫いてます。スーツを仕方なく着るときは花模様の柄のやつを着ますよ」

あらゆる名詞の前に、F ワードをちりばめて,それが又彼のチャーミングな人となりを強調しているのです。

「「ホビット」の原作なんて読みませんよ。トルケンなどと言った作家の本は大嫌い。ああいう本を読む輩は,コーデュロイの上着なんか着ちゃって,胸に古典の本なんか抱えちゃって,ああいうタイプは嫌ですねー」
と気取ったスノッブの真似をするのが又、おかしいのです。

ひとしきりクラシックをおちょくります。
「妻に勧められて,バレーを観に行ったが,昔から男がタイツを穿いてプライベート パーツを巨大に強調して,いやらしい出し物だと思ってたからね。オペラも同様。何から何まで歌って会話するのが、たまらなくおかしいよね。まあ,歳を取って来て寛容度が増えたから,妻のお供はするが」

「英国演劇界のトップに居るジュデイー デンチが僕を目がけて悩ましい態度で寄ってくるから,僕はぎょっとしてね。
どうしたものかと困惑したら,なんとデーム ジュデイーは既に役になり切っていたのだ。「ミセス ブラウン」の時の初顔合わせのときだった。凄いよね。ああいう演技派って言うのは!」

などと言いたい放題。
こう言う芸人魂って,ますます稀になってきて,とっても貴重な存在。ダニエル デイ ルイスも良いけれど,ビリーの
2012 「QUARTET」
ほうが太く長く生きそうな気がしますよね。


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