MADS    MIKKELSEN


デンマークはコペンハーゲンに1965年11月22日に生まれたマッツ ミケルセンの名前を初めて見たとき、
英語圏だったら絶対にファーストネームを変えなくちゃ、と思いました。MAD なんて,ロック歌手でもない限り,恐ろしい単語ですから。もっともスウェーデン語では,マシュウと同じなのですと。

「007 カジノ ロワイヤル」(06)で007のジェイムス ボンドとギャンブルをする,とびきり猟奇的で奇怪な悪役をした時の無表情な顔,あれこそショッキングなインパクトを与えてくれました。

当人も距離を置く,知的な人で,立派な英語で話します。スカンデイナビアの人達は,背が高くて、冷静で内気,頭も優れていて,英語等朝飯前と言うパターン通りの人なのでしょう。

父親はヘニングと言ってタクシーの運転手,兄のラーズは俳優と言う家に育ち、子供の頃は体操選手を目指し,お次はプロのダンサーとして8年間も励んだマッツは其れだけでは飽き足らず,演技を学び,今やデンマーク ナンバー ワン のスターです。ダンサーの鍛錬が彼のエレガントで歯切れの良い動作を生み出したのでしょう。もっとも背が高いので,あたふたせずに、ゆっくり,必要最低限の動きをするのは,本能的なのでしょうが。




2006   「CASINO  ROYAL」
2013  TV SERIES  「HANNIBAL」
誰かが調べたのですが,マッツはこれ迄4本もの映画で左目が悪い役をしているそう。「カジノ ロワイアル」でも左目が白くて、007との賭けのクライマックスで,一筋の血の涙が流れると言う場面がありましたし,「アダムス アップルス」(05)では左目にアイパッチをして出てきます。
気味の悪い存在に効果を上げる為なのか,本当に左目がどうかしているのか今度会ったら聞いてみます。

2000年には結婚してふたりの子供が居ますが,まず家庭生活等見せません。
2010年4月16日にはスウェーデンの騎士の勲章を授かりました。

「僕は役造りには自分でも恐ろしくなる暗い真剣になる。しかし自分自身を真剣に見る事は無い。それに有名になろうとか,賞を獲ろうと言った大志は全く無い。そう言う考えは邪魔なばかりだし」
と吐き捨てるように言うのもいかにも彼らしいです。

「シャネル & ストラヴィンスキー」(09)ではロシアの作曲家,イゴー ストラヴィンスキーを演じました。


新作「ロイヤル アフェアーズ 愛と欲望の王宮」(12)は悪名高きドイツの医者にしてデンマークの女王と情事を交わし,宮廷の牛耳る程になったヨハン フリードリッヒ ストルンゼーを又もや怪演,と言ってもたいそうエレガントで,きらびやかな衣装を纏ってますが。

現在アメリカのテレビシリーズで「ハンニバル」(13−)のタイトルロールを手がけています。あのアンソニー ホプキンズがオスカー賞を獲った「羊たちの沈黙」(91)のハンニバル博士の延長で,フォーマルな服装で,思い入れたっぷりに何やら臓物らしき肉のかたまりを料理して,客人を招き,洒落たテーブルセッテイングをして,上等そうな赤葡萄酒をたしなみながら,正式テーブルマナーで,喉を鳴らすばかりに,おいしそうに味わうのです。
ヒュー ダンシーが精神不安定の犯罪のプロ刑事に,ローレンス フィッシュバーンが多少、鈍な刑事部長の役で,ハンニバルの肉料理に舌鼓を打つのです。
マッツにぴったりのまさしく,エレガントで不気味な精神科医の役ですから,そのうち日本でも放映されるでしょう。

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