JOHNNY DEPP IN MINAMATA
ジョニー デップが主演、制作の「ミナマタ」(20)をやっと見ることが出来ました。
映画は2020年に完成して、日本ではすぐに公開されたようですがコロナ禍が発生し、内容が地味なためにアメリカでの公開は大幅に遅れてやっと2022年2月11日に公開されて、現在はネットフリックスのストリーミングで見ることが出来ます。
プライベートではジョニーが前妻のアンバー ハード AMBER HEARD と繰り広げたスキャンダラスな法廷劇も延期の原因の一つだそう。
ジョニーは50余年前のチッソの毒素垂れ流し事件に真剣に取り組んでますし、当時の「環境汚染に全く無関心で企業の発展ばかりに突っ走っていた日本」の状況を映画は深くえぐって描写しています。
ジョニーの名前が付いてなかったら、関係者と日本以外の人々はこの映画を見なかったことでしょう。
1971年にアメリカの写真家、ユージーン スミス EUGENE SMITH の「水俣病」を撮影した写真が「ライフ」マガジンに掲載されたとありますが、この頃まだ日本に居たワタクシはスミスの有名な「母親が病気の子供をお風呂に入れている写真」を鮮明に覚えています。写真の力の凄さですね。
「ライフ」雑誌のロバート ヘイス ROBERT HAYES と言う編集長を大好きなビル ナイ BILL NIGHY がいつもの飄々とした外見の裏にプロのスピリットを秘めている人間を暖かく演じています。
真田広之がオハコの根性で戦う男の役を熱演、浅野忠信は病気の娘を持つ父親役を演じていますが途中で消えてしまったようなのは仕事のスケジュールの調整がうまく行かなかったからでしょうか。
坂本龍一が音楽を手掛けて物悲しいトーン、希望が湧いてくるようなアップテンポの曲などなどを作曲、流石に教授の腕が伺えて、映画のレベルを引き上げています。
ウイリアム ユージーン スミス WILLIAM EUGINE SMITH は1918年12月30日にカンサス州のウイチタ WICHITA に生まれ、日本で受けた怪我が災いして、1978年10月15日にアリゾナ州のツーソン TUCSON で亡くなりました。
日本人の奥方のアイリーン ミオコ AILEEN MIOKO は1950年日本で、アメリカ人の父親と日本人の母親のもとに生まれています。「水俣病」をテーマにして著書やキャンペーンに力を注いだ後は環境ジャーナリストとして現在も活躍中。
このアイリーンを演じているのがフランス人の父親と日本人の母親を持ってフランスで生まれたミナミ バジュー MINAMI BAJU (1986年9月22日生まれ)、「バトル ロワイヤル」BATTLE ROYALE (00)で主役を演じた女優、同時にモデルだそうで、水俣病当時の(今もかなりそうですが)男性社会の日本で勇敢な行動を見せるアイリーンを美しく、知的に演じています。
「戦争で傷んだ日本の暮らしぶりが背景に見える」
「これ迄の最高のデップの成熟した演技力」
「ボヘミアンの性格が見えるカメラマンを彼らしくうまく演じている」
「写真のパワーを最大級に見せてくれるドラマ」
などなどの称賛の声が上がっています。
水俣は熊本県の人気観光地 にはなりそうもありませんがいつか訪れてみたいと思っています。隠された日本の悲劇が刻まれた歴史の重要な一部ですから。
スミスが撮影した有名な写真 |
アイリーンを演じるミナミとジョニー |
実際のアイリーンとユージーン |
第2次大戦で沖縄を取材中のユージーン |
ジョニーとビル ナイ |
本物のユージーンとアイリーン |
ジョニーのユージーン |
プレミアでの写真 |
勇ましい真田広之 |
ジョニーとユージーン、よく似ています。 |
病気の少女を抱えるジョニー |
ユージーン スミスの戦場での写真。 |
ユージーン スミス |
出演スターとの昔のツーショットを少しご覧に入れましょう。
坂本龍一 |
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