VINCENT   CASSEL

アメリカ人もやっとヴァンサン カセルと呼びますが,知らない人はヴィンセントと呼ぶでしょうね。
シャルル ボアイエはチャールズ ボイエーでしたし。

1966年11月23日おフラーンスのパリに生まれたヴァンサンは俳優になるべくの運命をたどっています。

父上はジャン ピエール カセルで1932年生まれ,フランス映画のヴェテラン,「パリは燃えているか」(65)や「三銃士」(73)など数多くの映画に出ています。母上は敏腕ジャーナリスト。

ヴァンサンはサーカスとダンスの学校に行って修行を積んだ様に,その風貌からも想像出来ますでしょうが,前衛的で,挑戦的なアングラ風なスターです。
監督,俳優のマチュー カソヴィッツと親しくなり,彼の長編「METISSE」(93)に父親も一緒に出演。
「憎しみ」(95)では屈折した,しかし好戦的な若者を熱演して注目を浴び,セザール賞にノミネートされます。

顔が逆3角形で,どこかに歪みと言うのか,奇才の風貌の為に,ハリウッド映画では,凶悪なロシア人,異国から来た危険なプレイボーイと言った役が多く,マシュマロのようなアメリカ人スターと並ぶと断然,存在感が違います。

1999年にイタリーの女優,モニカ ベルーチと結婚,二人の子供がいますが,彼女も壮絶なグラマー美人でありながら,体当たり演技で勝負の女優ですから,しょっちゅう別れたの,戻ったのと言う噂は絶えません。
2010「ブラック スワン」おふざけが又何となく怖いのです。

「イースタン プロミス」(07)のロシア人マフィアの役など,ちらと浮かべる、ほくそ笑みさえ機関銃より恐ろしい武器でした。


2010「ブラック スワン」
「ジャック メスリーヌ」(08)は実在のフランス人ギャングを描いた問題作で、フランス人が発音すると“ジャック マリーン”と聞こえますが,ともかくパブリック エネミー ナンバーワンと言うレッテルを貼られた凶暴な男で,アメリカにまで渡って悪事を働くのです。


2部作と言う長い映画ですが,彼のパワフルな悪ぶりはショーン ペン以上で,悪者の波乱に富んだ生き方が我々凡人のファンタジーをこれでもか,これでもかと刺激してくれます。最初の映画は「キラー インステインクト」と副題が着いてます。映画からの写真をご覧下さい。超悪人の凄さがお分かりでしょう。彼の超人的演技と脇を固める俳優たちがそれぞれ含み笑いをしつつ,達者な演技を見せている大河映画です。健康状態の良い時,ご覧下さい。

当人はスターの座などに興味がない芸人魂のカタマリです。
パリのエスプリと職人根性がミックスしたちょっと怖い俳優であります。

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