ANTHONY MACKIE 2017

ANTHONY  MACKIE   2017

ハリウッドでも男らしくて、パワフルな社会ドラマアクション映画がおはこのキャサリン ビゲロー監督の話題作、
「デトロイト」(17)の出演陣の中で唯一の名前が知れ渡っているスターがアンソニー マッキー でしょう。

先日、きらめくスターが集ったチャリテイー イベントで
壇上に上がったアンソニーが
「僕はジュリアード学院を卒業しているから、ハリウッドでは頭が良いというグループに入っているんだぞ!」
とわざと高学歴を自慢し、もう一人のラテン系の女優が
「私はイエール大を出たのだから!」
と鼻を高くするふりをして、マイナリテイーの教育水準をレベルアップする目的のエールを送っていました。

「デトロイト」でのアンソニーの役は、ひたすら白人警官にいじめられる、プレイボーイの黒人なのですが、他の黒人たちが頭にきて無謀な抵抗をする中、冷静に状況を把握して、理論的に説明しようとするものの、すでに頭に血が上って、黒人虐待しか考えられない警官の耳には入らないという、絶望的な状況にあるのです。
2時間半の映画の大半がホテル内での一方的暴力で、1967年のデトロイトの暴動(ライオット)を背景にしているものの、 狭所恐怖症になりそうな圧迫感があって、非常に疲れます。

サデイステイックな白人警官は、英国のウイル パオールトリー、もう一人、警備員の役をやはり英国人の黒人俳優、「スターウオーズ」で人気が出てきたジョン ボエガ が演じて、二人とも当時のデトロイトのアクセントを練習して、怖いもの無しの激演を見せています。アメリカ人ではないだけに、役作りをストレートに、しがらみや躊躇なしに、手がけているのが、ビゲロー監督の秘密の技だったのかもしれません。

さて、今のハリウッドの黒人俳優の中でも、整った容貌と知性の感じられる人となりではナンバーワンのアンソニーは、「ハートロッカー」(08)でビゲロー監督の作品に顔を出しています。この時初めて会ったのですが、ハリウッドで おや、クールなブラック 俳優ではないか!と注目されたのは「アジャストメント」(11)という映画でマット デーモンと共演した時。
以来、11回も会っているのですが、いつも笑顔を浮かべて、自然体の気楽さを持っている、爽やかなスターです。

1978年9月23日、ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。父親は屋根屋さん(というか技師)で、有名なニューオーリンズのスーパードームの屋根の建設に参加したそう。
母御はアンソニーが15歳の時に亡くなり、兄のカルヴィンはやはり技師で、チュレーン大学の助教授と知的な家族の中で育っています。
2014年にシェレッタ チャピタルと結婚しましたが、それよりずっと前に二人の間には09年に息子が生まれています。
間も無く「ウェットランド」「オール ザ ウエイ」が公開され、来年にはレギュラーのスーパーヒーローアクションもの「アヴェンジャーズ:インフィニテイー ワー」の他3本が続くという、忙しさも、彼のルックスよりも、演技力、しなやかな人柄のせいによるのが多いと睨みました。
2017  DETROIT


2011  THE ADJUSTMENT BUREAU
2017  DETROIT  この写真から、映画の内容がかなりお分かりでしょう。
2012  ABRAHAM LINCOLN VAMPIRE SLAYER
2014  PAIN & GAIN

2015  SHELTER

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