JAMES GARNER

JAMES    GARNER

ご安心下さい。「マーベリック」「ロックフォード」のスターはまだ生きてます。2008年に心臓の手術(数回目だとか)を無事終えて,健康な余生を送っているそうです。


1928年4月7日オクラホマ州ノーマンに絨毯製造業の父親のもとにジェイムス スコット バムガーナーとして生まれ、16歳で海兵隊に入隊,後に陸軍に移って50年朝鮮戦争に従軍,軍曹としてパープルハート勲章(名誉戦傷章)を2個受けました。
その頃ジムでエキササイズをしていて,モデルにスカウトされ,ジャンセン水着のモデルとして時給25ドルを持らったとか。今でも時給30ドルが普通ですから大変な高給だったのです。
UCLAで経営学を学ぶ筈が演劇に興味が湧き,ニユーヨークへ。54年ブロードウエイの舞台「ケイン号の叛乱」に台詞無しの役で出て,ここで認められ,ワーナーブラザースと契約,すぐに「マーベリック」(57−62)に出演し,ハンサムなルックスと気さくなキャラクターですぐに人気者になります。

ジェイムス ガーナーに会ったのは,まず「マーフィーのロマンス」(85),この映画はサリー フィールドとの中年恋愛ものでしたが,愉快な事に同時期に「マーフィース ロウ」(86)と言う似たような題名の映画があって,わたくすの中年の女友達は,「ロマンス」と間違えて劇場に入り,チャールズ ブロンソン主演の殺人鬼と戦う裏切られた刑事と言った血みどろの映画を見る破目になったと言うエピソードがありました。
ジェイムスが画面と全く同じのいつも楽天的で,ゆったりとした態度の「ナイスガイ」で,全くスターの意識も気負いも無い,素敵な57歳のロマンスグレイでした。ちょっぴり脂ぎった肌が,アクシヨンスターの残り香を漂わせてましたが。
次に会見したのはメル ギブソンとジョデイー フォスター主演,その昔マーベリックを演じたジェイムスが,メル扮するマーベリックの父親役を手がけた「マーベリック」(94)の時。当時66歳のジャイムスは,毛髪もつやつやと黒く(染めているとしても),壮健と言う言葉がぴったりでした。
この年代の男性スター全般が戦争を経験しているせいもあって「俳優業など,全く下らない職業。真面目にやっているなんて馬鹿馬鹿しい限り」と言うスタンスを持っていて,スター扱いや憧れの眼差しで見られると言う事を非常に嫌がります。朝鮮戦争で負傷した彼は大勢の戦友の苛酷な状況を目の当たりにしたに違いありません。

そして最後の会見は「君に読む物語」(「ノートブック」)(2004)でした。
主役のライアン ゴスリングとレイチェル マックアダムスが年老いた時を彼とジーナ ローランドがそれぞれ演じて、ほんわりとした時代ものロマンスで,ジェイムスとジーナがゆっくりとダンスをするシーンはシニアのひたむきな真心がこもっていました。
ジェイムスは,「この年で映画に出るなんて信じられないが,良い撮影だった。ライアンのシャープな演技力に改めて刺激を受けてしまったね。私はスペンサー トレーシーを目標として働いてきた。時間を守り,台詞を覚え,仲間とクルーと監督の指示に従って,真面目に取り組む。不必要な事も考えも持たず,黙々と仕事をこなす,と言う姿勢だ」
1985 「マーフィーのロマンス」


56年に,知り合って2週間目に結婚したロイス クラークと57年後の今もご夫婦でいるのもジェイムスのひょうひょうとした人生観を美しく物語っているのではないでしょうか。

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