MICHAEL GAMBON

MICHAEL   GAMBON


「お前,女王から騎士の勲章貰ったんだって? アイルランドの誇りはどこにいったんだ! サドの英国に忠誠を誓うなんて,呆れたこった!」
「いや,そう言ったって僕は5歳の時にロンドンに移って来て,親父が将来のためと英国籍を取ってくれたから,僕は生粋のイングリッシュなのさ。本当はみんな欲しいのに,意地はって,勲章なんぞ糞食らえ,なんてほざいているのも大人げないね」
リチャード ハリスとマイケル ガンボンのやりとりを勝手に想像して書いて見ました。
二人ともアイルランド生まれ,ハリスが2002年10月25日に亡くなった後,ガンボンが「ハリー ポッター」シリーズのダンブルドーア校長の役を引き継ぎました。
ピーター オトウールやリチャード ハリスはアイルランド人を貫いたので英国女王の覚えはめでたくないのです。それで騎士の勲章は彼らには無縁なのです。もちろん英国人でも拒否する人たちも居ます。

ともかくガンボンは1940年10月19日ダブリンに生まれ,父親は技師,母親はお針子と言うブルーカラーの家で育ち5歳の時に父親の決心で家族全員ロンドンに移住。21歳で工業学校のような専門校を卒業して,エンジニアの資格を持ち,同時に演劇学校で優秀な成績も示し,結局は舞台の道に進みます。
ローレンス オリヴィエと「リア王」や「オセロ」を共演して技を磨き,映画デビューは「オセロ」(65)でした。

父から受け継いだ機械への興味と技師の技術を持つこともあって,ガンボンは飛行機の免許を持ち、
2004 「ハリー ポッターとアズカバンの囚人」
銃器,時計,クラシックカーなどのコレクシヨンで有名だそうで,それを修理,維持,改良する事に情熱を燃やすそうな。車庫で油まみれになって、にきにきとするガンボンの顔が想像できます。


メグレ警部 テレビシリーズ
舞台での彼は183センチの体とバリトンの声が凛々しく映えて「ザ グレイト ガンボン」とボクサーのようなニックネームが付き,92年に最初の勲章(CBE)を受け,98年に例のナイトの称号を受けてますが,当人はサーなどと呼ばせません。ひょうひようとして,飾らない,そこらのおじさんのような存在で,サーを付けないと返事をしないサー ベン キングスレーの反対側のタイプです。

007の役に応募した事もあって,その時はオーストラリアのジョージ レーゼンビーがジェイムス ボンドに。1969年の「女王陛下の007」(「ハー マジェステイース シークレット サービス」)でした。ガンボンが駄目だった理由は,名前が知られていない、からだそうですが、もしなっていたら、世界が変わってしまったかも。

「コックと泥棒,その妻と愛人」(89)では危ない妻,ヘレン ミレンの退屈な夫役、テレビシリーズでは「メグレ警部」(92ー93)を演じ,「ゴスフォード パーク」(01)では,客をもてなす貴族の夫婦をクリステン スコット トーマスと演じ,「英国王のスピーチ」(10)では主人公の父親のジョージ5世,とほとんどの役が貴族的,又は
オーソリテイーを持つ役です。

こう言う味のある俳優がごまんとひしめいている英国演劇界がいつまでも栄えていますように!
1998       [DANCING AT LUGHNASA]
  妖艶なヘレン ミレン!




Comments

Popular posts from this blog

IGGY POP

DEVON AOKI

ADAM LAMBERT