KIRSTEN DUNST

KIRSTEN   DUNST


キルステン ダンスト、いかにもドイツの名前です。そしてその通り,父親のクラウスはハンブルグ出身のドイツ人で医療品会社の重役,母親もドイツ系アメリカ人で,画家にして画廊のオーナー,キキと言うニックネームのキルステンは 1982年4月30日 ニユージャージー州ポイント プレザント生まれ。
2011  「メランコリア」
3歳のときからモデルとしてコマーシャルに出て,7歳からは子役として映画デビューは,ウッデイー アレンの「ニユーヨーク ストーリー」(89),翌年の「虚栄のかがり火」(90)ではトム ハンクスの娘役。

「ブラッドとのキッスはもの凄く嫌だった!気持ち悪くて,思い出すのも嫌!」と,有名な言葉を吐いたのは、当時11歳で出演した「インタヴユー ウイズ ヴァンパイア」(94)での会見でした。トム クルーズとブラッド ピットが共演の大ヒット吸血鬼 ロマン映画で,退廃的なムードの中,キルステンとブラッドのキッス場面は評判になったのです。一般のアメリカ人の少女よりも,どこかにきつい表情があって,姿勢もわがままっぽい,つまり自己主張が強い,個性的な少女でした。

ソフィア コッポラとのコラボレーシヨンの第一弾「ヴァージン スイサイズ」(99)では思春期のグッドルッキング ボーイズとガールズの生態がヴィヴィッドに描かれて,それなりにオリジナル性が認められましたが、第2弾「マリー アントワネット」(06)ではフランス革命期の女王役がパステルカラーの夢の世界に生きている様が非現実的に描かれ,これは余りヒットしませんでした。

「スパイダー マン」(02)でスパイダーマンのガールフレンド役を得て,これがスーパーヒットとなり,続編の2 (04)と3 (07)に出ますが、同じ監督と同じ共演者(トビー マグアイア)ではないと4作目には出ないと言いはって,難しい女優としてちょっとしたゴシップ記事になったりもしました。
その頃既に憂鬱症に悩まされ,2008年には施設に入って治療をしていると発表します。
外側から見れば,巨大な映画に出て,スーパースターとなってのプレッシャーと簡単に分析出来ましょうが,頭が良いだけに,複雑な心境が重なるのでしょうね。

治ったとは言え、その精神状態で「メランコリア」(11)と言うラース フォン トリア監督の精神不安定の女性の役を受けたのは,驚きでした。トリア監督自身もヒコーキに乗れないとか,トラウマとフォビアの固まりみたいなデンマーク人ですし。

ともかくこの時の会見では,29歳のキルステンは,妙に大人びて,全てを経験した中年女優のように,苦い味を漂わせてました。3歳から芸能界にいる澱のようなものが、たまってしまったように。

最近では「オン ザ ロード」(12)で共演したギャレット ヘドランドと親しくなってデート中とか。
ブロンドの美人女優のキャリアを操縦する難しさをたった29歳で見せてしまうハリウッドのひとコマです。

2006  「マリー アントワネット」

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