PATRICIA ARQUETTE

PATRICIA    ARQUETTE


オスカー助演賞受賞! 本命とは言え、毎年、投票用紙に事前に名前が印刷されているに違いない、候補19回目のメリル ストリープが受賞するかも、と最後までスリリングでした。パトリシア アーケットの妙に素人っぽい演技(それが又リアルで)が「6歳のボクが大人になるまで」(14)で大きな効果を上げたのだと思います。
おまけに俳優一家に育って、誰もがエキセントリックで、演技賞を狙うと言うより、好きな役を好きに演じてお気楽毎日と言う印象を与えてますし。
受賞のスピーチが又、彼女らしく、独特の南部訛りのような, 甘ったるいスロー しゃべりで、メモを読み上げ、最後に女性の賃金を平等にせよ! 男女差別、黒人差別はノーモア! と言ったスローガンを発表して終えました。最前列に座っていたメリル ストリープは立ち上がって、腕を振り, 指を突き出しての大賛成のアピールをし、会場も総立ちとなったのです。
オール ホワイトと批判された候補者の授賞式を少しでもカラフルにと黒人のプレゼンターやパーフォーマーを大勢選んだ式だっただけに、この夜はいやが上にも人種問題に焦点が集まり、パトリシアのスピーチも雰囲気にマッチしてました。ところが一夜明けると白人の女性が何が分かる、女性は向上心が無いから給与が上がらないのが分からないのか! てな批判が轟々。ま、何でも意見に異見が飛び交うアメリカですから、そのぐらい予期していたでしょう。

一時アカデミー協会は政治的意見をコントロールしていましたが最近は窓口が広くなったようです。

さてパトリシアは1968年4月8日にシカゴに両親が俳優, 姉のロザンナ,弟のデイヴィッドなど5人兄妹も全員俳優と言う家庭に育ちました。一人一人が個性的な姉弟ですが、パトリシアが一番、ソフトでスターメイキングなどにこだわらない素朴な性格をもっていたと見えます。
95年には更にエキセントリックな、そしてやはり芸能一家に育ったニコラス ケイジと結婚して人々は、好奇心の固まりでふたりを眺めていたものです。吸血鬼が住むような古いお城のような館に住んだりして、話題はいつも豊富でした。01年には離婚。そのあとハンサムながら,余り存在感のないテレビ俳優のトーマス ジェーンと06年に結婚して、
11年に離婚、と淡々とくっ付いたり、別れたりしています。
156センチの小柄ながら豊満な体に、大きな青い眼と金髪が特長で、エレガンスとかスタイリッシュと言った表現が合わない女優ですが、その正直さと真摯な姿勢が強みです。今回の授賞式のドレスも幼なじみがデザインして創ってくれたと誇らし気に繰り返してました。もっと背の高い女性が着るデザインですが、パトリシアの熱心さにいつもは厳しい服飾評論家も静かにしています。
そう言う,裸でものを言う「チカラ」に溢れているのが何とも微笑ましいパトリシアなのです。
1995「ラングーンを越えて」

2014「6歳のボクが大人になるまで」




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