ASAKAWA APRIL 5 2015

ASAKAWA     APRIL  5   2015

60年 ! ぶりぐらいに浅川に行って来ました。昔は浅川と言う駅があった筈なのですが,今は高尾山の高尾と言う駅で,駅舎は昔のままでした。




ウサギ追いしかの山,コブナ釣りしかの川そのものの光景です。
子供の頃,一人っ子の私はよくここに住む親戚の家に預けられ,家のすぐ近くの浅川でパンツ1枚になって水遊びをしたものです。石だらけの川はゴツゴツと痛くて,ダムの急流はかなり怖かったのに従兄はカエルのようにあちこっちをぴょんぴょんしてました。スリルとサスペンスの川でした。当時はど田舎で,近所の家ではドラム缶をたき火(?)でわかしたお風呂に入っているおっさんを目撃してびっくりしたり、濃く茂った林の中ではヘンゼルとグレーテルになった気分,畑に生えているスウイートピーのはかないピンク色も瞼に浮かびます。ブヨに刺されて,それは痒く,あとで膿んだりしました。トイレの下に何万とうごめくウジ虫が怖くて外でおしっこをしていました。
離れのお風呂に例の従兄と入って,おちんちんを目の当たりにしたり、うなぎだかドジョウを食べた後には「ほらこんなにアブラが出るんだぞ」とお風呂の水面に浮かんだアブラを見せて,博識を自慢していた従兄です。

この家族の従姉が突然亡くなっての想い出会を浅川でしようと思い立ったのは,このカッパ/サルのような弟でした。
従姉は絵が上手で,バレーなども習って,ひょろっと背が高い,わたくしと想像力を共有する楽しい姉貴の存在でした。うちが恋しいとおんおん泣く,わがままな一人っ子の私を違うお遊びに誘導したり,全く話せない英語の劇をふたりで演じたり,とてつもないデザインの絵を描いたり、お布団の中で,お互いの空想を話し合ったり,一緒に畑の作物を摘んで,野菜に着いている緑色の虫にぎゃーぎゃーとわめくわたしなだめたり、バレーのレッスンをしようとトーシューズを履かせてくれたり,創造性に溢れたごっこ遊びを楽しみました。
都会に住んでいたわたくしが絶対に経験出来なかった田舎の醍醐味を身を以て味わったのです。従姉とは,普通の女の子とはひと味もふた味も違う秘密を共にする楽しさ、その弟からは野性的冒険を伝授されました。

この家はもう無くなってましたが、浅川は昔のままのきれいな水が流れてました。川岸の桜が濃淡の色で並んで,この日の曇り空をほんわり染めてました。

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