SABRINA (1995)

SABRINA    (1995)


オードリー ヘップバーンが運転手の娘,ガレージの上から毎日,雇い主の大金持ちの家族の様子を覗いています。お転婆娘はパリに行って,すっかり垢抜けて帰って来るとプレイボーイの弟(ウイリアム ホールデン)が言い寄ります。しかし結局は真面目で,格調の兄上(ハンフリー ボガード)と結ばれるという,1954年 ビリー ワイルダー監督の大恋愛シンデレラストーリーはわたくすの大好きな映画のひとつでした。オードリーの白地に黒い刺繍が入ったドレスは何ともドラマテイックで,大胆で,シックで、オードリーの華奢で,骨っぽい体にぴったりでした。まずフリルやだんだんスカートやリボンがたくさん付いたような,お人形ドレスを着ない(瘦せている女性がソフトに見える為によく着る)彼女のモードは今のスーパーモデルなど比較にならない極上の格調の素晴らしさを見せてました。
当時はどうして,ハンサムなホールデンを蹴って,ずんぐりのボガードに傾くのか理解出来ませんでしたが,一人前の女性になって,やっと渋くて,中身のあるボガートの良さが分かるようになったのです。

さてさて今回は,それから41年後の乱暴なリメークの1995年版からの記念写真をまず。

サブリナに抜擢されたのは英国生まれのジュリア オーモンド,兄貴がハリソン フォードで、弟はグレッグ キネア,監督は今は亡きシドニー ポラックとまあ豪華キャストでしたが,何とせんオードリーの溌剌とした魅力がオリジナルの芯ですから,他の女優では,いくら演技力があっても,妖精のような魅力に溢れていても,不可能と分かっています。敢えて無名のジュリアを配役して,何とか作り上げましたが案の定,こてんこてんに批判されてました。
それでもシンデレラ物語は世界中の女性の夢ですから,貧しい女の子が王子様と結婚するストーリーには胸がときめくのです。
同じファーストネームのジュリア ロバーツとリチャード ギアの「プリテイー ウーマン」(90)が大ヒットしたのは,ジュリアのオリジナルのきらきらとした魅力だったと言う良い例があります。

さてオーモンズは1965年1月4日に英国のサリーの裕福な家庭に生まれ,劇場に興味を持ち,舞台の「嵐が丘」で,女主人公のキャサリンを演じ,相手役のヒースクリフを演じたローリー エドワーズと89年に結婚,94年に離婚,福祉活動に積極的になったジュリア(リッチな人間の一種の罪滅ぼし)は政治運動家のジョン ルービンと99年に結婚,08年に離婚,このふたりは娘をひとり授かりました。


シドニー ポラックとハリソン フォード
オードリー ヘップバーンとウイリアム ホールデン
オーモンズは「サブリナ」の後、不思議なスリラーの「スミラス センス オブ スノウ」(97)に出て,面白い味を見せてます。最近では「マイ ウイーク ウイズ マリリン」(11)でヴィヴィアン リーの役を演じていますし,テレビシリーズの「イーストウイックの魔女」(13ー14)では魔女のボスを楽しそうに演じていました。

写真のレイアウトが思うように出来ないので,古い写真と95年版がごちゃ混ぜになってますがお許しを。
1995「サブリナ」右からグレッグ  キネア,ハリソン フォード,ジュリア とポラック監督  











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