ANGELINA JOLIE AND UNBROKEN

ANGELINA  JOLIE  &  UNBROKEN


アンジェリーナ ジョリーの監督第2弾「アンブロ−クン」(14)は挑戦と野心の固まりのような作品です。
原作を読んで,ルイス ザンペリーニと言う何ものにもめげない人物に余程感動し,自分を見たのかもしれません。

ベルリン五輪の陸上に出場,第2次大戦では爆撃機乗り,太平洋を47日間漂流,日本軍の捕虜となって2年間,虐げられ,長野冬季五輪で聖火ランナーとして走り,日本との親交を深める。
監督2度目,それも天下の大スター女優,6人の子持ち、にとっては、仰天の巨大シーンが目白押しの映画です。
時代物の高校時代のシーン,ナチのハーケンクロイツが故意に地味なベルリンのスタジオの大観衆のシーン,爆撃を繰り返す空中での戦闘シーン、洋上での飢えと乾き,その上にサメも襲って来るシーン,そして繰り返す竹棒叩きの捕虜収容所のシーン、とスケールの大きさに普通のベテラン監督でも敬遠して来た事で有名な「映画化が非常に難しい企画」のひとつでした。

アンジェリーナの雄叫び、私がやってみる!と言う根性ががんがんと響いて来るようです。

その上に無名の英国人若手をアメリカ人の英雄的存在のザンペリーニに、サデイストで気がふれている日本人の所長役を映画は初めてと言う日本のロック歌手,ミヤヴィを起用、と回転技も見せての配役、と話題性にも事欠きません。

映画の出来はと言うとやはり情熱を注いだ映画の自己満足があって、もう少し編集してカットしたほうが、迫力も強化されて,すっきりすると思いました。やはりデイヴィッド リーンとかクリント イーストウッドと言った男っぽい監督が手がけたら,ずっと胸が高鳴る映画になったのではないかと勝手に思ってます。
これもあれも と加えて,感情移入が邪魔になってカット出来なくなる、と言う状況はよく理解出来ますが,良い映画にするには余計な脂肪を削ぎ取って,シンプルでスリムにしないと田舎臭くなるのです。
35年余りハリウッドを見て来たわたくしの正直な感想でした。そして時おりドンキホーテの様に突進するアンジェリーナの熱情とスタミナと意欲には深く頭が下がります。
12月に入り,賞レースがスタート。アンジェリーナはありとあらゆるプレミアやイベントに艶やかな姿を見せて,プロモーションに励んでいます。
私たちの会見でもはきはきと豊富なヴォキャブラリーでていねいの返答して,熱意と真摯な心情が痛い程伝わって来ました。特に日本軍のシーンに関して、日本大好きなアンジェリーナは余計な心配をわたくしに吐露していましたが,ナチの残虐,日本軍の末期の行動などを遠慮するなどと言う配慮は返って戦争に対して不遜といった事を説明したのです。
ともかく戦争映画で敵国の行状を描く時には公平を欠くときがありますが,何処も似たようなものでしょう。ザンペリーニの見た目をしっかり描くのがこの映画の目的なのですから。
それにしても将来は国際間の要職に就きそうな,前進あるのみの,何処かに悲壮感があってジャンヌ ダルクを思わせるアンジェリーナなのでした。
 


2014 主演のジャック オコネルとプレミアで


ポスト プロダクション 編集作業

生前のルイス ザンペリーニと。



2014「アンブロークン」
 
このルック イン アイズと言うキャプションは友人のカメラマンが勝手に付けた歌詞です。

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