MIKE TYSON

MIKE   TYSON

マイク タイソンは耳をかじるヘビー級ボクサーとして有名でしたが,最近は映画俳優としても活躍中。
「ハングオーバー」(09)と続編(11)ににきにきと登場してますし、最近は「グラッジ マッチ」(13)と言うスタローンとデニーロのロートルボクサーの試合を見せる映画にも出演しています。

1966年6月30日 ニユーヨークのブルックリンに生まれたマイクは86年にボクシング史上に残る最年少のヘビー級チャンピオンに輝き,以後90年まで王座を守りました。
178センチの身長に180センチのリーチ,「アイアン マイク」として、ボクシング界に君臨,90年2月の対 バスター ダグラス戦で負けるとここから一気にコントロールを失い,92年には暴行罪で6年の刑期を言い渡され,3年後に出所,直ぐに試合を始め,96年に再びチャンピオンに返り咲いたのでした。97年の対エヴァンダー ホリフィールド戦で相手の耳をかじって失格となりました。2002年に引退,勝負の記録は50勝(そのうちKOが44回)6敗0分け となっています。
引退後も飲酒運転で捕まったり,麻薬所持で逮捕されたり,空港でカメラマンに暴行したりともろもろのワイルドな行動が報道されました。

注目されるのが大好きなのでしょう。一時は女優のロビン ギヴンズ(ずっと昔ブラッド ピットの恋人でもありました)と結婚(88−89)していたこともありますし。
映画での役はほとんどがタイソン自身ですが,テレビやイベントには既に134回も登場しています。

ネームヴァリューはありますし、タトウーが施された奇異なルックスと巨体は何処でも目立ちます。その上あの顔からはちと創造出来ませんが,大変に愛嬌もあり,頭もずば抜けて良いので、ハリウッドのパーテイーなどにしょっちゅう招待されて、現れてます。ハーイ!などと声をかけるととても嬉しそうな表情で人なつっこく寄って来ます。もちろん取り巻きが大勢居ますが,それでも自ら色々な人に挨拶をしたり,かなりのゲーム人(もろもろの取引や仕掛けなどをするのが好きなタイプ)のようです。
話をすると大変に面白く,シャープなユーモアと自虐的な味付けをまぜて、ゼスチュアもたっぷりで、コメデイアンのようですが,いかにせん、あのコワモテの顔にはやはり、ちょっとたじろいでしまいます。
この写真は彼の著書「アンデイスピューテッド トウルース」UNDISPUTED TRUTH の記念と「グラッジ マッチ」(13)のプロモーションの時で,ご覧のように,スキンシップ豊かな,チャーミングなチャンピオンなのでした。

大昔、スポーツの取材に飛び回っていたことがあります。引退中のジョージ フォアマンにルイジアナ州のシュリポートの自宅でインタヴューした時,巨大な体に優しい目が印象的でした。リングに上がると武器と化すのがボクサーなのだと思いました。ジョージはインタヴューのあと,近所のレストランで名物のナマズのフライをごちそうしてくれました。そしてカムバックしたあと,ラスベガスの試合を取材に行ったら「やーベイビー!又ナマズを食べたいね!」と覚えていてくれました。周囲の記者たちの好奇心に溢れた目を今だに思い出します。ボクサーにはかなり接触して来ましたが,一流の人たちは、みんな人格と優しさと知性を持っているのです。

2013


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