TILDA SWINTON




「オーランド」(92)での衝撃的な 女性になったり男性になったりする役はテイルダ スウィントンの為にあったとしか思えないほど 美しくて 近寄りがたくて 超現実的なオーラを放っていました。当時テイルダは32歳でしたが 20年後の今も全く変わらない摩訶不思議な魅力を携えています。


スコットランドの名門の家に生まれ 上流社会の子女が通う学校に行っても
“ どうして召使いの子供と違う扱いをするの!” と反抗したりする社会主義の観念を既に持ち 兄弟と同じような行動をとって スポーツにけんかに強くなった
おてんばお嬢様でもあり スコットランドの荒野を馬で駆け回って 自然に対しての深い愛情を育んだとか。


しかしそう言う特権階級に甘えず しっかり勉強にも励んで ケンブリッジ大では
政治学と社会学を専攻 それからロイヤル シェイクスピア カンパニー (RSCと略される劇団)に入ると言うエリートコースを辿っています。




「オーランド」で初めて会った時は その背の高さに驚き 全くメークをしない
能面のような 真っ白な顔と恥かしげな態度 そして カーテンを纏ったような
ドラマチックにして きてれつな洋服 と全てがエキセントリックで 普通の
部分が全くない ちょっとこわい感じでした。


それから「デイープ エンド」(01)「ナルニア国物語」(03)、オスカーを穫った「フィクサー」(07)など次々に会見をしてきましたが いつも
孤高の人となりを保つ アーテイストなのですね。


もちろん ハリウッド人種のような妙な自己防衛のスタンスなど取らず プライヴァシーでも何でもハキハキ話してくれますが どこか皇族の人と接しているような雰囲気が出てしまうのです。


“小さい時 リボンやフリルがついたドレスを着せられては ズボンの方が良い” と言ったのが微笑ましかった。ちょっとキャサリン ヘップバーンを連想しました。
 
現在は双子をもうけた夫がありながら アーテイストの愛人 (と言う表現さえ当てはまらない 崇高なものがあるのですが 敢てそう書きます)と暮らし 夫も
しょっちゅう 訪れると言う コミューンのような生活をしてるとか。


ハイソサエテイー出身にありがちな わざとレジスタンス風な生き方をすると言うのでもなく 淡々と流れる水に身を任せていると言う印象を受けました。


世間のつまらない常識の上を行き 何も弁解せず ひたすら自分の信念を貫く
なんとも 貴重な女優です。


2011 [ WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN]  もっと昔の写真をお楽しみに。
新作 「WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN(11)」では 大量殺人者に成長しつつある息子を持つ母親と言う役を不思議な静けさで演じ 制作者としても関わってホラー映画 より遥かに怖い作品に仕上げています。 



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