DENNIS HOPPER

前に書いたゲイリー オールドマンと状況は違っても
デニス ホッパーもアルコールとドラッグ漬りの生活を送った事で有名ですが彼の若い時代は体制に反抗するのとドラッグ使用は同じ目的だったと言えましょう。

ジェームス デイーンと仲良くなった「理由なき反抗」(55)に出演してから 古たらしいしきたりが横行するハリウッドに挑戦と「FROM HELL TO TEXAS」(58)(「向こう見ずの男」)ではヘンリー ハサウェイ監督と衝突して 業界から追放され (当時の話を色々聞くとハサウェイ自身もサデイステイックだったとか)「イージー ライダー」(69)を監督 主演してアメリカの若者達のヴィヴィッドな生き方を描き ホッパーはニユ−シネマのシンボルとなったのですね。これに気を良くして再び自ら主演、監督を兼ねた意欲作 「ラスト ムービー」(71)を手がけたものの撮影中からアルコール、ドラッグ、銃はぶっ放しとめちゃくちゃな現場となりホッパーの巨匠気取りは伝説的なものとなったとか。
共演も 「イージー ライダー」から続いてのピーター フォンダにこれが映画デビューのクリス クリストファーソンと破れかぶれの連中が多く 完成作は
支離滅裂、しかし撮影の画面、音楽など 傑作のレベルと言う歴史的な怪作になったのでした。

初めて会ったのは「インデイアン ランナー」(91)の時。ワイルドな面影はほとんど失せて 55歳の年期を見せたベテラン俳優の存在で どことなく恥ずかしそうな 人前でしゃべるのが居心地悪そうに見えました。映画の事より自分のアート、写真とか絵画への情熱を語る時に 満足の表情が伺えたのを覚えています。ショーン ペンの初監督作品だったのでそれだけでも注目された意欲作でした。

最後にホッパーにあったのは 「SLEEP WALKING」(08)と言うシャリーズ セロン主演のスリラー映画で 凶暴な謎の男を手がけた時。

「健康状態はパーフェクト、こういう悪役は馴れた役どころだから 気楽に演じられるのさ。最近は世界中を回って僕のアートを見せている。けっこう評判で
驚いている。ギャラリーに効果的に作品を並べるのも僕なりのアートなのだよ。」
ちなみに写真集「OUT OF THE 60'S」を87年に出版している。

その時 彼は72歳でしたが 肌のつやも良く髪も豊かで 引き締まった体に力強い動作の素敵なロマンスグレーのハンサムでした。
それから2年、2010年5月29日 前立腺がんのため 亡くなって 今は息子のヘンリーが映画に登場「永遠の僕たち」(11)ではちょっと飛んでいる
2008
若者の役を不思議な雰囲気で演じています。

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