ANDREW GARFIELD 2017
ANDREW GARFIELD 2017 アカデミー賞で最も応援したのは主演男優賞候補の アンドリュー ガーフィールド でした。 候補作は「ハックソー リッジ」(16)の銃を拒否する兵士の役で、これはまた心底感動する第2次大戦沖縄戦での静かな英雄の実話でした。 その上、もう1本、「サイレンス・沈黙」(16)での宣教師の役も全身全霊のスピリットが画面から漂っている劇演で、1年にこの熱情演技を2本やってのけたアンドリューの役者根性に仰天です。 10年に1本ぐらいの圧倒的ノックアウト演技を続けてこなしてしまったアンドリューは、人間的にも信念に篤い、静かで、マナーを心得た俳優なのも、応援の理由のひとつ。 少し前までは「スパイダーマン」(12、14)でアイドルスターだったのですから。おまけに共演相手の前日にオスカー主演女優賞を取ったばかりのエマ ストーンとのロマンスは世界中から注目されていたのですから。 メキシコのカンクーンで毎年開かれたソニーの行事で、やけに大げさに発表された「次のスパイダーマン!!」のファンファーレが思い出されます。 スパイダーマン第1号のトビー マガイアと似ている可愛くて、小柄で、敏捷そうな体つきのアンドリューは、穴があったら入りたいような、ものすごく恥ずかしそうな表情をしていました。 それからたった2年で大作の大役への挑戦を見事にやり遂げたのです。 初めてアンドリューを見たのはロバート レッドフォード監督出演の「大いなる陰謀」(07)でレッドフォード扮する大学教授に従う学生の役をした時で、その美男子風ルックスが日本の昔のアイドル、三田明にそっくりだったのが印象に残ってました。日本の友人に告げたら大笑いで、うん、似ている、そっくりだと共鳴してくれました。 「スパイダーマン」シリーズの少し前に カズオ イシグロ原作の「私を離さないで」(10)でのクローン男性の役も心に残っています。原作は私の大好きな本の1冊でした。 1983年8月20日、カルフォルニア州ロスアンジェルス生まれですが、4歳の時に英国のサリーに移ったのは、母親が英国人だったから。父御はインテリア業を妻と営んでいるそうです。祖父母は東ヨーロッパから英国に移住したユダヤ人で、元の名前はガーファンクルでした。 彼自身は自分をユダヤ人と認めているそうです。