CHRISTOPH WALTZ
「イングローリアス バスターズ」(09)のフランス語も
英語も流暢に操り,ヨーロッパ文化の粋をわきまえて エレガントな身のこなしで世にも残酷な事をにこりとしてしまうナチの将校役がクリストフ ヴァルツの当たり役でした。
洗練された文化人/軍人のサデイステイックな行為を描いたストーリーは多いけれど クリストフはさらに喜劇的恐怖感を加えて映画史上忘れられないパーフォーマンスのべスト
に入りますね。
オーストリアはウィーンに1956年10月4日に生まれた
からまもなく56歳。ヨーロッパで舞台に映画にテレビに
活躍していたとは言え 知り合いのオーストリア人記者も
彼の事は聞いた事が無いと09年には話してました。
さてクリストフに会った感想ですが,ほとんど自分の事を語りたがらず,ミステリアスな俳優として存在したい様子。
表情や仕草も例のナチ将校と大差ない気取った態度、しかしそこかしこにへりくだったコメントを挿入し,オーストリア人独特の誇りと文化的優越感にあふれていました。
現在はロンドンに住み夫人と子供がいるのですが 私生活
についても おほほ と微笑んで 適当にはぐらかします。
小柄で顔も体も華奢なのにスクリーンに登場するとぱっと光る存在感が出るのも彼の才能でしょう。
昔彼が主演したテレビドラマを探し出してみましたが,ドイツの若き科学者と言う役でベルギーの勿体ぶった外務省の役人たちとおかしなやり取りをして 彼の優越感と状況判断の
機転の速さなど まさに後のナチ将校の役の片鱗を見せてました。
英語もかなり気取った話し方で 田舎のお人好しとか我々のように全てに手厳しく批判的な記者などからは 小癪で小生意気なやつと思われるのも分かってのハイレベル 気障なのです。タイタニック号からいちはやく逃げるタイプと見えましたね。
しかし俳優としては群を抜いています。そのナチ将校役で得たアカデミー賞のスピーチも自己軽視を自己偉大にすり替えるテクニックをちりばめてさすがの小国オーストリア人の知恵と技が生きてました。私めの文面からこう言う俳優が大好きだと感じで下さった方,正解です。
ちょっとひねていて,ナポレオン コンプレックスも見せて
実に興味深いキャラクターです。一緒に遭難するのは遠慮しますが。
以後,11年には2回も会見「グリーン ホーネット」,「恋人たちのパレード」(アメリカでは10年に公開でしたので10年に会見),「おとなのけんか」と短期で3度も会いましたが,いつもやんわりとプライヴァシーの質問をかわし,教養あるヴォキャブラリーを駆使して 俳優論など話すのでした。
“ 悪漢役程 楽しいものはありませんね。しかし僕は彼らを悪いやつだなんて全く思いません。権力志向なり 妻への
愛情が所有欲に変わった意識を持つ男など 実に普遍的な
男たちではありませんか。多面性こそ演技で見せるのが
やりがいと言うものです。”
などとぬかすのでした。
「おとなのけんか」の携帯で大声で話す傍若無人,優越感の固まりの弁護士のようなやからはそこら辺にごまんと居ますが クリストフが手がけると何とも嫌みさが増して 誰でも彼の携帯を引ったくって 金魚鉢に放り込みたくなりますものね。この役作りの勇気と大胆さがぎらりと光るのです。
私めの御贔屓俳優のひとりであります。
「イングローリアス バスターズ」(09)のフランス語も
英語も流暢に操り,ヨーロッパ文化の粋をわきまえて エレガントな身のこなしで世にも残酷な事をにこりとしてしまうナチの将校役がクリストフ ヴァルツの当たり役でした。
洗練された文化人/軍人のサデイステイックな行為を描いたストーリーは多いけれど クリストフはさらに喜劇的恐怖感を加えて映画史上忘れられないパーフォーマンスのべスト
に入りますね。
オーストリアはウィーンに1956年10月4日に生まれた
からまもなく56歳。ヨーロッパで舞台に映画にテレビに
活躍していたとは言え 知り合いのオーストリア人記者も
彼の事は聞いた事が無いと09年には話してました。
さてクリストフに会った感想ですが,ほとんど自分の事を語りたがらず,ミステリアスな俳優として存在したい様子。
表情や仕草も例のナチ将校と大差ない気取った態度、しかしそこかしこにへりくだったコメントを挿入し,オーストリア人独特の誇りと文化的優越感にあふれていました。
現在はロンドンに住み夫人と子供がいるのですが 私生活
についても おほほ と微笑んで 適当にはぐらかします。
小柄で顔も体も華奢なのにスクリーンに登場するとぱっと光る存在感が出るのも彼の才能でしょう。
昔彼が主演したテレビドラマを探し出してみましたが,ドイツの若き科学者と言う役でベルギーの勿体ぶった外務省の役人たちとおかしなやり取りをして 彼の優越感と状況判断の
機転の速さなど まさに後のナチ将校の役の片鱗を見せてました。
英語もかなり気取った話し方で 田舎のお人好しとか我々のように全てに手厳しく批判的な記者などからは 小癪で小生意気なやつと思われるのも分かってのハイレベル 気障なのです。タイタニック号からいちはやく逃げるタイプと見えましたね。
しかし俳優としては群を抜いています。そのナチ将校役で得たアカデミー賞のスピーチも自己軽視を自己偉大にすり替えるテクニックをちりばめてさすがの小国オーストリア人の知恵と技が生きてました。私めの文面からこう言う俳優が大好きだと感じで下さった方,正解です。
ちょっとひねていて,ナポレオン コンプレックスも見せて
実に興味深いキャラクターです。一緒に遭難するのは遠慮しますが。
以後,11年には2回も会見「グリーン ホーネット」,「恋人たちのパレード」(アメリカでは10年に公開でしたので10年に会見),「おとなのけんか」と短期で3度も会いましたが,いつもやんわりとプライヴァシーの質問をかわし,教養あるヴォキャブラリーを駆使して 俳優論など話すのでした。
“ 悪漢役程 楽しいものはありませんね。しかし僕は彼らを悪いやつだなんて全く思いません。権力志向なり 妻への
愛情が所有欲に変わった意識を持つ男など 実に普遍的な
男たちではありませんか。多面性こそ演技で見せるのが
やりがいと言うものです。”
などとぬかすのでした。
「おとなのけんか」の携帯で大声で話す傍若無人,優越感の固まりの弁護士のようなやからはそこら辺にごまんと居ますが クリストフが手がけると何とも嫌みさが増して 誰でも彼の携帯を引ったくって 金魚鉢に放り込みたくなりますものね。この役作りの勇気と大胆さがぎらりと光るのです。
2009「イングローリアス バスターズ」 この笑い方が何ともです。 |
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