JAMES CROMWELL
名前から偉大そうですし,背の高さが又,人一倍(どう見ても190センチぐらい)の脇役,悪役俳優のジエイムス クロムウェルは1940年1月27日にロスアンジェルスに生まれてます。東部出身の感じですが父親は有名なジョン クロムウェルと言う映画監督でマッカシー時代に共産党員とされてブラックリストに載ったハリウッドの暗黒時代の犠牲者のひとり,母上はケイ ジョンソンと言って「13人の女性」(32)や夫が監督した「人間の絆」(34)等に出た高名な女優でした。
初めてジェイムスに会った時,(「トータル フィアーズ」(02)),身長はどの位あるか訪ねたら、
「答えたくありません。実は色々問題があったものですから」と苦い顔ではぐらかしたのです。
それから数年後,別の機会に会ったとき,又質問しました。
「初めてオーデイシヨンに言った時,のっけからその身長では役がなかなか見つからないよ。主演俳優はほとんど背が低くて、のっぽの男と並びたがらないからね,と言われてね。
その映画の主役なダッドリー ムーア(笑い!)だったのですから。最近になって2枚目スターにも背が高いのが出て来て,それほど気にする必要は無くなってきましたがね」
と白状してくれたのです。
彼が行ったのは「アーサー」(81)のオーデイシヨンで、主役はのダッドリー ムーアはご存知のように小人のように小さかった英国俳優でしたし、トム クルーズ、メル ギブソン、古いところではアラン ラッド等,160センチ前後のスターがたくさんいます。
「ところが女優連中は背が高い俳優と共演したがるのですよ! どうしてか知っていますか? 彼女たちが相手を見上げるとあごの線がすっきり見えるから,2重あごも気にしなくて良いからだそうです!」
とカラカラ笑いながら付け加えてくれました。
あくまで自分のプロフィールを優先する映画界の執念の強さが実感出来ました。
ジェイムスは東部ペンシルヴァニアの権威ある寄宿学校,ザ ヒル スクールに在学中にエンジニアになろうと決意し,カーネギー工科大学(後にカーネギー メロン大と名前が変わった名門大学)に入学,しかし1年生の時に舞台の仕事を味わって,地元の劇場に入り浸り,すぐに頭角を現し,シカゴに移って,「ベケット」やら「オセロ」等の監督兼主演、次にニユーオーリーンズに行き,ここの劇場を手伝っているうちに1960年当時の南部の醜い差別を目の当たりします。
ここで政治活動を始め,ブラックパンサーを支持し,反戦運動で逮捕されたりと演劇活動より,激しく駈け回ったとか。
父親の苦悩を考えると彼のひたむきな活動も理解出来ると言うものです。
「夢を生きた男 ザ ベーブ」(92)ではジョン グッドマンが本塁打王のベーブ ルースを演じてましたが,ジェイムスは,少年たちに野球を教える寄宿舎の僧侶の役を演じてます。
そして愉快な事に,ジェイムスがスターとなった映画が,にたようなタイトルの「ベイブ」(95)で子豚と仲良くなるお百姓さんのホゲットをのっぽを活かして好演しオスカー賞にノミネートされたのです。
そして「L.A。コンフィデンシアル」(97)での悪徳警察署長の役は彼の複雑な役造りの賜物と高く評価されました。ラッセル クロウやケヴィン スペイシーと言った一癖も二癖もある役者と互角に張り合って,それは凄味がありました。
「ベイブ 都会へ行く」(98)は先の子豚の冒険の第2弾,再び優しいお百姓ホゲットの役を好演,「グリーン マイル」(99)では又もやの悪徳刑務所長の役をリアルに怪演、ジエイムスは悪役とのんびりおじさんの両方で人気が出てきます。
お茶の間の人気は,放映時間になると通りから人が居なくなる程だったテレビシリーズ「シックス フィート アンダー」(00−05)での葬儀屋のウイドウの母親に言い寄る謎の男の役でした。この母親の亭主をリチャード ジェンキンスが演じて,死んだ後も息子たちが心配で幽霊もどきに戻って来たりして,死体の清掃とお化粧等を細かく見せるユニークなホームドラマでした。もちろん題名の“6フィート下” と言う意味は,遺体を埋めるときの深さを示しています。
俳優業に忙しくとも,ジェイムスは政治活動に積極的に参加し,口を開けば国際場面での問題を豊富なヴォキャブラリーで滔々と論じます。監督によっては「黙れ!ジェイムス。役に専念しろ」等と叱るそうですから,彼の政治論は有名なのでしょう。
おまけにラコタ インデイアンを守る基金活動,動物愛護会の会員,舞台監督協会の理事、等等に身を投じている忙しい俳優なのです。
最近では「クイーン」(06)でヘレン ミレン演じるエリザベス2世の夫君,フィリップ殿下を神妙に演じてますし,「ブッシュ」(「W」)(08)では,元大統領のジョージ ブッシュ(父親の方)の役を、そっくりなメークで演じてましたし、
「アーテイスト」(11)は,サイレントで白黒のフランス映画でしたが、忠実な運転手の役をエレガントに雄弁に演じてました。
この写真を撮ったときはテレビシリーズ「アメリカン ホラー ストーリー 精神科病棟」(12−)で、何とナチの人体実験専門の化学者/医師と言う又しても,救いようの無い邪悪なタイプを楽しそうに演じています。
名前から偉大そうですし,背の高さが又,人一倍(どう見ても190センチぐらい)の脇役,悪役俳優のジエイムス クロムウェルは1940年1月27日にロスアンジェルスに生まれてます。東部出身の感じですが父親は有名なジョン クロムウェルと言う映画監督でマッカシー時代に共産党員とされてブラックリストに載ったハリウッドの暗黒時代の犠牲者のひとり,母上はケイ ジョンソンと言って「13人の女性」(32)や夫が監督した「人間の絆」(34)等に出た高名な女優でした。
初めてジェイムスに会った時,(「トータル フィアーズ」(02)),身長はどの位あるか訪ねたら、
「答えたくありません。実は色々問題があったものですから」と苦い顔ではぐらかしたのです。
それから数年後,別の機会に会ったとき,又質問しました。
「初めてオーデイシヨンに言った時,のっけからその身長では役がなかなか見つからないよ。主演俳優はほとんど背が低くて、のっぽの男と並びたがらないからね,と言われてね。
その映画の主役なダッドリー ムーア(笑い!)だったのですから。最近になって2枚目スターにも背が高いのが出て来て,それほど気にする必要は無くなってきましたがね」
と白状してくれたのです。
彼が行ったのは「アーサー」(81)のオーデイシヨンで、主役はのダッドリー ムーアはご存知のように小人のように小さかった英国俳優でしたし、トム クルーズ、メル ギブソン、古いところではアラン ラッド等,160センチ前後のスターがたくさんいます。
「ところが女優連中は背が高い俳優と共演したがるのですよ! どうしてか知っていますか? 彼女たちが相手を見上げるとあごの線がすっきり見えるから,2重あごも気にしなくて良いからだそうです!」
とカラカラ笑いながら付け加えてくれました。
あくまで自分のプロフィールを優先する映画界の執念の強さが実感出来ました。
ジェイムスは東部ペンシルヴァニアの権威ある寄宿学校,ザ ヒル スクールに在学中にエンジニアになろうと決意し,カーネギー工科大学(後にカーネギー メロン大と名前が変わった名門大学)に入学,しかし1年生の時に舞台の仕事を味わって,地元の劇場に入り浸り,すぐに頭角を現し,シカゴに移って,「ベケット」やら「オセロ」等の監督兼主演、次にニユーオーリーンズに行き,ここの劇場を手伝っているうちに1960年当時の南部の醜い差別を目の当たりします。
ここで政治活動を始め,ブラックパンサーを支持し,反戦運動で逮捕されたりと演劇活動より,激しく駈け回ったとか。
父親の苦悩を考えると彼のひたむきな活動も理解出来ると言うものです。
「夢を生きた男 ザ ベーブ」(92)ではジョン グッドマンが本塁打王のベーブ ルースを演じてましたが,ジェイムスは,少年たちに野球を教える寄宿舎の僧侶の役を演じてます。
そして愉快な事に,ジェイムスがスターとなった映画が,にたようなタイトルの「ベイブ」(95)で子豚と仲良くなるお百姓さんのホゲットをのっぽを活かして好演しオスカー賞にノミネートされたのです。
そして「L.A。コンフィデンシアル」(97)での悪徳警察署長の役は彼の複雑な役造りの賜物と高く評価されました。ラッセル クロウやケヴィン スペイシーと言った一癖も二癖もある役者と互角に張り合って,それは凄味がありました。
「ベイブ 都会へ行く」(98)は先の子豚の冒険の第2弾,再び優しいお百姓ホゲットの役を好演,「グリーン マイル」(99)では又もやの悪徳刑務所長の役をリアルに怪演、ジエイムスは悪役とのんびりおじさんの両方で人気が出てきます。
お茶の間の人気は,放映時間になると通りから人が居なくなる程だったテレビシリーズ「シックス フィート アンダー」(00−05)での葬儀屋のウイドウの母親に言い寄る謎の男の役でした。この母親の亭主をリチャード ジェンキンスが演じて,死んだ後も息子たちが心配で幽霊もどきに戻って来たりして,死体の清掃とお化粧等を細かく見せるユニークなホームドラマでした。もちろん題名の“6フィート下” と言う意味は,遺体を埋めるときの深さを示しています。
俳優業に忙しくとも,ジェイムスは政治活動に積極的に参加し,口を開けば国際場面での問題を豊富なヴォキャブラリーで滔々と論じます。監督によっては「黙れ!ジェイムス。役に専念しろ」等と叱るそうですから,彼の政治論は有名なのでしょう。
おまけにラコタ インデイアンを守る基金活動,動物愛護会の会員,舞台監督協会の理事、等等に身を投じている忙しい俳優なのです。
最近では「クイーン」(06)でヘレン ミレン演じるエリザベス2世の夫君,フィリップ殿下を神妙に演じてますし,「ブッシュ」(「W」)(08)では,元大統領のジョージ ブッシュ(父親の方)の役を、そっくりなメークで演じてましたし、
「アーテイスト」(11)は,サイレントで白黒のフランス映画でしたが、忠実な運転手の役をエレガントに雄弁に演じてました。
この写真を撮ったときはテレビシリーズ「アメリカン ホラー ストーリー 精神科病棟」(12−)で、何とナチの人体実験専門の化学者/医師と言う又しても,救いようの無い邪悪なタイプを楽しそうに演じています。
2012 [ AMERICAN HORROR STORY ] |
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