GABRIEL BYRNE 2020
アイルランドの2枚目俳優、ガブリエル バーンの事も一度も書いてないことを発見。
既に70歳を迎えて、初期の頃の憂いの王子様から、初老の謎の男性、と言う役柄に入っていますが故郷のアイルランドをこよなく愛して、いつも哀愁を漂わせていることに変わりはありません。
初めて会ったのは「ミラーズ クロッシング」MILLER'S CROSSING (90)の時でした。
既に40歳のガブリエルでしたがシワひとつなく、つやつやとした黒髪に例の憂いをおびた眼差しが薄幸の詩人のようで、実にロマンティックな俳優でしたから、次々と美しい女性たちが彼になびいてしまったのもよくわかります。
74年から12年間、テレビのプロデユーサーと関係を持ってましたが、あのユダヤ系で女親分肌のアメリカ人の女優のエレン バーキン
ELLEN BARKIN と結婚した時はちょっと驚きました。88年から99年まで、ニューヨークで暮らし、ふたりの子供が生まれています。
しばらく独身生活を続けていたガブリエルは2014年に ハナ ベス キング HANNAH BETH KING (1975年生まれ、アメリカ人のプロデユーサー)と結婚、2017年、彼が67歳の時に女の子が生まれると言う「シニア男性としての快挙」も成し遂げました。
1950年5月12日 アイルランドのダブリン DUBLIN に敬虔なカトリック信者の両親のもと、6人姉弟の長男として生まれ、将来は神父と期待されて5年間 神学校に通ったものの、ここでずっと後になって打ち明けたのですが性的虐待にあって、すっかり宗教を断念、無宗教となります。
ダブリンの大学でスペイン語と歴史を学び、しばらく教師として働いていたものの29歳で俳優の道に。
数々の舞台やテレビの仕事を経て「エキスカリバー」
EXCALIBUR (81)で映画デビュー、美形にして複雑な面を見せる演技力で、すぐに次の仕事が舞い込みます。
「デフェンス オブ ザ リアム」DEFENCE OF THE REAM (85)では、主役を演じたのですが共演の演技巧者のデンホルム エリオット DENHOLM ELLIOTT にすっかり場面を食われてしまい
「子供と動物とは共演しないほうが良いと言われているが、僕はそれに加えて デンホルム エリオットとは絶対に共演しないというルールを加えました」
とふざけ半分にコメントしています。
「白馬の伝説」(92)INTO THE WEST はアイルランドの伝説を扱った映画で
ガブリエルは制作、主演を兼ね、ワイフのエレンをも動員して完成したために、インタヴューの時はいつもより遥かに慈愛に満ちて、情熱的に話をしていたのが記憶に残っています。
TVシリーズの「イン トリートメント」IN TREATMENT(08−10)では精神科医を演じて、夫々のエピソードごとに違った患者の話を聞くというパターンで非常に好評でしたが、ずっと見ているとこちらまで精神不安定になっていくような気がしたものでした。
ちなみにガブリエルは「憂いの俳優」BROODING ACTOR と呼ばれるのが大嫌いなそうです。失礼致しました。
カトリック教を強く批判している姿勢も彼の生い立ちを知ると良く理解できますが、いまだに神父の少年に対する性的な行動が続いているのが悲しい現状です。
ユニセフのアイルランド大使として慈善活動にも積極的に取り組んでいるで、憂いは止めて、「慈愛に満ちたガブリエル」と呼びましょう。
1997 SMILLA'S SENSE OF SNOW with Julia Ormonds, Gabriel and Bille August |
ハナ ベス 夫人 と。 |
エレン バーキン と。 |
エレン バーキンと。 |
67歳でパパになったガブリエル。ハナ ベス 夫人と娘と。 |
ハナ ベス 夫人と。 |
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