OUR 27th ANNIVERSARY

June 12, 2021

OUR 27th ANNIVERSARY

今日は６月１２日。今から２７年前の１９９４年、豪州のシドニー映画祭に参加して、ハンスと親しくなったのです。

娘を同伴してロスアンジェルスからシドニーへ。異常に早朝にシドニー空港に到着したのを覚えています。

ホテルはキングスクロス KINGS CROSS と言う、今はあまり洒落た地区ではなくなってしまった場所にあるシェラトン　ホテルだったと記憶。シドニーは７０年にハネムーンで初めて訪れたのですが母から、綺麗な石を拾ってきて頂戴と言われて、浜辺の石を持って帰りました。海軍少将だった祖父が豪州の法廷で有罪となって処刑されたために母は豪州には絶対に行きたくないと繰り返していました。

さて１９７０年のシドニーは　あの船の帆の形のデザインで有名なオペラハウス OPERA HOUSE が建築中でしたが、９４年には有名なシンボルになって、街の賑わいも何１０倍で、ワクワクするようなエネルギーに満ち、娘と動物園で豪州ならではのエキゾテイックな動物を見たり、映画祭のパーテイーに招待されて踊ったり、シーフードを食べたり、カクテルを飲んだり、この上なく楽しい時を過ごしていたのです。

若いラッセル　クロウ RUSSELL CROWE がゲイの息子を主演した「サム　オブ　アス」SUM OF US と太目のトニ　コレット TONI COLLETTE が注目された「ミュリエルの結婚」MURIEL'S WEDDING などなどが上映されてタレントたちとのインタヴューがありました。

ある夜、インド人のメンバーのアーマッド AHMED とエジプト人女性のアイーダ AIDA と当時は苗字さえ知らなかったハンスと４人でビーチサイドの洒落たレストランに行きました。ここで私はいつもの強制的手段でハンスに「カンガルーのお肉を食べなさい。私も少し食べるから」と注文させ、私は普通のビーフステーキでも選んだと思います。ハンスのお皿からもらったカンガルーのお肉は血生臭くて、あまり美味しくありませんでした。ワインと柔らかな夜の海風にすっかり心地よくなった私達はアーメッドとアイーダがタクシーを拾ってホテルに帰るのを見送って、近くのバーへ。ここでシャンペンをグビグビ飲んですっかり、おしゃべりをして、ロマンティックな気分になってしまったのです。

この日、ロスアンジェルスではプロフットボールのスター、O．J．シンプロン SIMPSON が妻と妻の恋人が殺害され、自分の頭に拳銃を当てて友人の運転する白いブロンコ BRONCO に乗ってフリーウェイをノロノロ運転していた事件が発生して、ホテルに戻るとこのニュースで持ちきりでした。たくさんの証拠が見つかったにもかかわらず、敏腕弁護士たちの技でシンプソンは無罪となって世界を騒がせました。

当時ハンスはドイツ人の女性と交際中、ワタクシはアメリカ人の男性と付き合っていたので、ロスアンジェルスに戻ったら、何事もなかったように、イベントや記者会見で会っても知らん顔して過ごしましょうね、などと守れそうもない約束をしたのです。

ハンスは映画祭が終わった後、独りでシドニーからドイツ人移民の従兄が住む辺鄙な土地へ飛んで、１週間ぐらい滞在してロスアンジェルスに戻って来る予定、そして、帰ってすぐ電話がかかってきました。

結局色々すったもんだのそれぞれの相手との別れ話などの末、ふたりの正式？の交際が始まったのです。

以来想い出のシドニーには５回ぐらい行ったでしょうか。

キングスクロスはポルノショップなど並ぶ地区になって、再度ホテルを訪れた時は「ミレニアム　ホテル」MILENIUM HOTELと名前が変わっていました。

海の近くのあのカンガルーのステーキを食べたレストランはそのまま残っていましたが雰囲気がかなり変わって、入る気がしなかったのを覚えています。

そういう訳で、シドニーとO.J.　シンプソンがワタクシ達の記念日の巨大要素となり、何と、その後、ハンスは同じ白色の９０年のブロンコを見つけて購入、今も頻繁に修理代を払いつつ、嬉しそうに乗り回しております。

当時のワタクシ達の写真は倉庫の箱の中に山のようにありますが、なにせプリントゆえ、探し出して、スキャンしたりの面倒なプロセスはとても無理なので、１９９０年後半の写真を３枚ほど載せました。