TAR & CATE BLANCHETT
TAR & CATE BLANCHETT
オスカー賞大本命の「ター」(22)のケイト ブランシェットは、まるで憑かれたように世界的指揮者、リデイア ター LYDIA TAR の役を演じています。
架空の人物ですが余りに真に迫っているので実在の女性指揮者だと思ってグーグルで調べたりする人も多いそう。
この役に備えてドイツ語をほとんどマスターし、もちろん指揮のテクニックをとことん猛練習したそうで、画面からターの激情、欲望、執念、優越感が飛び散ってきます。
トッド フィールド TODD FIELD 監督はこのストーリーを書いた時、ケイトしか演じる女優はいない、彼女が断ってきたら全て 諦めようと思ってケイトに連絡を入れたところ脚本も読まずに「オーケー!」の返事が来たそう。ケイトもこの手の「どうしようもない性癖を持った天才」の役を待っていたのでしょう。
トッド フィールドは1964年2月24日、カルフォルニア州のポモナに生まれ、高校卒業後俳優を目指し、ウデイー アレン監督の「ラジオ デイズ」RADIO DAYS(87)の役を得ています。ジャズ ミュージシャンとしても才能を発揮、監督に方向を変え「イン ザ ベッドルーム」IN THE BED ROOM(01)で高い評価を得て、次の作品は「リトル チルドレン」LITTLE CHILDREN (06)、そして今回の「ター」が映画作品としては3度目なのです。
少ない本数の監督のオファーにすぐに了承したケイトの女優本能が覗けて、映画を見ると監督と女優の鬼気が迫るような創作意欲が伝わってきます。
これで何回レズビアンの役を演じてきたか数えていませんがケイトの負けず嫌い、男勝り、弱いもの嫌い、他人を押しのけても頂点を目指す欲望、などを備える女性の役に異常なほどに惹かれるようでケイトの情熱の結晶を見せた映画と言えましょう。
ちなみにケイトは1969年5月14日 豪州のメルボルン生まれ、既に「ブルー ジャスミン」BLUE JASMINE (13)と「デイ アヴィエイター」THE AVIATOR (04)でオスカー受賞、5回候補になっています。1997年に舞台監督のアンドリュー アプトン ANDREW APTON (1966年2月1日、豪州生まれ)と結婚、4人の子供が生まれています。
ケイトファンでしたら絶対に御覧下さい。友人のケイトの大ファンはロンドンのプレミア上映から、ずっと公開時の世界の街を訪れて「ター」を見続けています。
ケイトのファンでなくとも執念の女性指揮者の生活を観るだけでも仰天し、興味が湧いてくるはず。
古典音楽ファンにもケイトのプロはだしの指揮ぶり、マーラーMAHLER などの曲が楽しめます。
「ター」のケイト、右はニナ ホス |
この指揮の姿勢が凄いです。 |
監督のトッド フィールド と。 |
ケイト と ニナ ホス |
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