JEREMY IRONS 2018

JEREMY  IRONS   2018

新作「レッド スパロウ」(18)(赤い雀)でロシアの
将軍役を、いつものようにミステリアスに、悪徳の香りを漂わせて演じているジェレミー アイアンズに会見。

ロンドンのクラリッジス ホテルに現れた彼は全身黒づくめ、着古して上質なスーツはスリーピース、小指にはいつもの金のシグネット リングとどこから見ても「苦味走った重要人物」の存在感があります。



以前に素晴らしくフィットしたダーク スーツを着て現れた時、スーツを褒めると

「これは30年前に作られたものなのだよ」

と裏地を見せてくれました。本当に古びた、でも、素敵な模様が入っている裏地で、もちろんサビル ロウの仕立てでしょう。体型が全く変わらないのも凄いことです。

タバコを長年吸い続けた人のちょっといがらっぽい低い声と独特の英国アッパークラスのアクセントがなんとも言えない各町の大人の魅力、おまけに女性の憧憬を浴びすぎてきたスターの疲労感が何しろデカダンなのです。



テレビシリーズの中で私が最も好きな「華麗なる貴族」 BRIDESHEAD REVISITED (81)での最も嬉しかった思い出をきいてみました。



「うーん。僕の誕生日だった。オックスフォード大でのロケーションで、その日はパント(Punt 小さな細い船)に乗って川を下る撮影で、一緒に乗っていたアンソニー アンドリュースが突然立ち上がってね。大揺れに揺れたから僕は船の縁を握って、「どうしたんだ!」と叫ぶと、アンソニーはやおら隠していた袋の中からシャンペンのボトルを出して、栓を開けるや、中身を僕に浴びせかけて

ハッピー バースデー、マイ バスタード!

と言うではないか。

いやはや、アンドリューは全くセバステイアンになりきっての忘れられない贈り物だった」

と嬉しそうに話していました。


バスタードは(まともな意味は庶子、普通はこの野郎) ってな意味で、セバステイアンは貴族のドラ息子で、ジェレミー扮する真面目なチャールズ ライダーを、退廃のリッチなソ
サエティーに誘い込むのです。


何度もジェレミーに会ってますが、この日は殊の外ご機嫌で、今もスピードを楽しんでいるオートバイでの旅行、息子のマックスの活躍(映画やテレビばかり出てないで、もっと舞台に出て欲しいね。舞台こそ俳優の基本と成長を身につけてくれるから)共演のジェニファー ローレンスの逞しさ、勇気と美しさなどを楽しそうに話してくれました。

1948年9月19日英国のワイト島カウズ生まれですから今年70歳!

下の方にある連続写真は私が会見のモデレーターを務めた時。
彼の表情が面白いと思って載せました。


いつまでも「謎のエネルギー」を放つセクシーな怪俳優でいて欲しいものです。

ボヘミアン風のスタイルもお好きなようです。レイヤードルックがさすがではありませんか。


ロンドンで、この日はオートバイに乗ってきたので手が油で汚れていました。

これが30年前のスーツ。

この排他的距離感がなんとも彼には似合うのです。


1990「運命の逆転」の時。アカデミー賞受賞。





2018年2月ロンドンで。










2018年2月「レッド スパロウ」ロンドン

Comments

Popular posts from this blog

IGGY POP

DEVON AOKI

ADAM LAMBERT