OKINAWA BULLFIGHTS 2018

OKINAWA  BULLFIGHTS  2018


沖縄にしょっちゅう行く友人が、ぜひ沖縄名物の「闘牛」を見に行くようにと言われてから、色理路な観光サイトをチェックしていましたが、まずメジャーなアトラクションではないようで、広告も地元のみが目的のような、地味なものばかり。
スペインやメキシコの闘牛と違って、ここは、オスの牛同士月のを付き合って戦い、その牛舎のお兄さんたちが掛け声を出して、気合いを入れるという、極めて安全で、安心して見ていられるという、本物の牛対牛のファイトなのです。

最初に闘牛では一番大きくて、多目的ドームもあるうるま市の石川に那覇からバスで1時間余りかけて行きました。ドームの周りは閑散として、1頭の牛がうーうーと恐ろしい唸り声をあげています。
あと2時間でスタート!のはずが、どうも様子がおかしいのでちょうど駐車場に来た男性に聞くと、まもなく始まるでしょうという返事。変だなーと娘と話していると、その男性がわざわざ戻ってきて、ここではなく「本部港」(もとぶ)でしていると言うではありませんか。
またバスに乗ること小1時間、昨日訪れた美ら海公園の停留場で降りて、タクシーで会場へ。
何もない田園風景の真っ只中に車がたくさん止まっていて、赤いのぼりのみが「闘牛中」ってな表示をしています。

手作りのような、簡素なすり鉢状のアレナがあって、すでに「ミー ツー!ミー ツー!」と聞こえる牛のセカンド?のエールがすごいボリュームで聞こえてきます。
後で調べると、牛のセコンドは、闘牛士!または、勢子と呼ばれているようです。

仮設テントの切符台で大人男2500円、女性大人2000円と男女不平等な切符代を払い、中に入ると90パーセントは赤黒く日焼けしている地元のおじさんばかり。
子供たちが興奮して走り回って、いかにも家族のピクニックの雰囲気を出していますが、牛たちはウオー、ウオーと雄たけびを叫んでかなり不気味です。
女性たちはほんの一握りで、ほとんどが牛使いの家族と言う印象を受けました。

牛の重量別の番付けが書いた紙をもらい、目の前でツノを突き合わせて戦う2頭の牛を見物。戦うのが嫌な牛もいて、彼らを興奮させるため勢子も足を踏み鳴らし、牛を手で突いたり、牛よりはるかにエネルギーを使っています。

焼きそばやおにぎりの屋台にはビールも売られていて、早速1皿500円の紅生薑も乗ってないキャベツのみのソース焼きそばを食べましたが、野外の晴天下、非日常の牛のバトルを前にして、例外的に美味しく、ビールも進みます。

後半のバトルに近づいてくるとさすがにベテラン牛たちも貫禄と余裕の態度で登場、塩を振ってもらって、相撲と同じように両牛のスタートのタイミングを計り、がんと頭と胸を合わせ、角で押したり、引いたり、逃げ回ったり、突如柵に向かって突進する牛がいたり、はやる牛の方向を変える係(サーカスやロデオの危険な状況を和らげる道化師と似ています)の出現とアクション満タングラウンドから目が離せません。

普段お目にかかれないような、朴訥で鄙びたなヤクザな世界の人々を見たようで、なんとも懐かしい光景、牛の畜産業や、地元の事業を名前を染め抜いた法被姿などなどこのイベントに関わる人たちのプライドを見せて目がうるんでくるほどでした。

おそらくどこかで「賭け」が行われているのでしょうが、公然としての賭博は見えません。
酒焼けした見物人のおじさんたちが妙にチグハグな私たちをちょっと排他的に見ていましたが、キャーキャーと応援する娘の姿などを見て、そのうちに自然に受け入れてくれました。

ラストバトルには牛の横綱が登場、何と友夢ちゃん号(ゆみちゃん号)という名の牛が登場、毛並み、毛のつや、体が他の牛よりはるかに美しくて、ベストの手入れをされているのが伺われます。名前が同じなので娘は盛大に応援。

カルストパンダという名の白い頭の牛が対戦相手でしたが、激しいツノの付き合いに白い顔が血で汚れていき、ダイナミックな試合運びとなりました。おそらく黒い毛の頭も血が出ているのでしょうが、目立ちません。

約15分ぐらいの長い試合となって(他の試合は3分から5分ぐらい)、最後の最後にゆみちゃん号は追い出されてしまい、惜しくも負けとなりました。

ネット情報によると闘牛の歴史は100年ぐらいと長く、戦争の間などには休んだものの、地元の人々の支えで復活、昭和36年には組織化されて、60年頃には第2次の人気が出てきたとか。

4月1日には例の石川多目的ドームでチャンピオンシップが行われる予定、入場料は男性3500円、女性3000円と高くなり、スペインの闘牛に似たポスターも貼られていました。

今回の沖縄観光の中でも最も忘れがたい闘牛観戦となりました。

最初に行った最高級の設備の多目的アレナがある


「ゆみちゃん号」という牛が登場の締めの取り組みです。


右がゆみちゃん号。

左の毛並みが美しいのが「ゆみちゃん号」

これが唯一の看板「のぼり)です。

優勝牛には家族?の子供が乗って記念写真。

うるま市石川多目的アレナ の石碑。


石川町アレナの孤独な1頭の牛

ゆみちゃん号の試合。






娘と農村のおじさんたち。

500円の焼きそばを売る屋台。


右がゆみちゃん号

右がゆみちゃん号

ゆみちゃん号を応援する娘のゆみ。

試合後のゆみちゃん号の牛舎。

ネットから。

取り組み表



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